書籍紹介「人は悪魔に熱狂する」(松本健太郎著:毎日新聞出版)

 以前11月15日のブログで「現代社会で増幅されるバイアス」について書きましたが、その記事を再リンクさせていただきます。

現代社会で増幅される「バイアス(偏向、先入観、思い込み要因)」


そのブログの中で紹介した記事「『上級国民は逮捕されない』そう聞くとイラッとしてしまう本当の理由」は、タイトルの書籍「人は悪魔に熱狂する」から引用されたものなのです。
 ブログにも書きましたように、私は松本氏の著書に興味を持ち、さっそく読んでみたわけです。
いつものようにアマゾンはコチラです☟

人は悪魔に熱狂する 悪と欲望の行動経済学



 アマゾンの書籍紹介1ページ目の「もっと読む」を開いていただくと本の主な項目が見れます。
 多少それとダブるところはありますが、私が印象に残ったキーワードを列記したいと思います。

① 人間は合理的ではない
➁ もっと欲しいという「悪魔のささやき」 ― 「食べ放題はなぜ人気なのか ―
③ 「情緒」を刺激する商品は売れる
④ 「都合のいい結論」に大人は飛びつく
⑤ 人は「信じたいこと」を信じる
⑥ 大人はなぜ「正論」に怒るのか
⑦ 大人は「現状維持」が大好き
⑧ 「本音トーク」に興奮する人々 ― 成功者だけが持つ「悪魔的な説得力」 ―
⑨ 「サボりたい」という人間のダークサイド ― 誰もが陥る「昔は良かった病」 ―
➉ 人間の50%はクズでできている
⑪ なぜ凡人が天才に勝てるのか
⑫ 人は「ストーリー」で動く
⑬ 感情は論理を超越する
⑭ 人は「極論」に飛びつく
⑮ *「情弱」はカモにされやすい
⑯ 「サイレントマジョリティ」に火をつける
⑰ なぜ「宝くじ」が売れるのか
⑱ なぜ日本人は「ランキング好き」なのか
⑲ 「客観的なデータ」という罠
⑳ 人は多数派になびく
㉑ 「信じたいもの」しか人の目には映らない ― 批判によって「信仰心」が強くなる ―
㉒ 「分断」を利用する人、利用されている人
㉓ 人は「矛盾」に満ちている ― 人はなぜ「占い」を信じるのか ー
㉔ 「数字」を並べて言い訳をする人々 ― データという「権威付け」の活用法 ―
㉕ 「金と命」はいつも天秤にかけられる ― なぜ人は「ノーミス」を追い求めるのか

 上記*印⑮「情弱」はカモにされやすい にリンク記事「『上級国民は逮捕されない』そう聞くとイラッとしてしまう本当の理由」が載っています。
 皆さんもこのキーワードだけでうなずいたり興味を持ったりするものがいくつかあるのではないでしょうか? 
 個人的には上記の中でも特に④・⑥・⑭・⑯・⑱・⑲・㉕が面白かったです。

 ただ内容に自分とやや解釈の異なる箇所が少々あったり、かなりマニアック・趣味的な具体例があったり(私が年寄りだからかも(笑))ということもあり、本全体の個人的な評価としては「A-」といったところです。
 それでも文章は読みやすく、面白い箇所はたくさありますので、頭を柔らかくし発想を変えるためにも一度読んでみてはいかがでしょうか?

大学入学共通テストの新型コロナ感染対策に思うこと

 最近新型コロナ感染者が増加傾向にありますが、大学入学共通テストは予定通り来年1月に行う予定のようです。
 当然文科省でも受験生や受験会場について、綿密な感染防止対策を検討しています。
 今のところ10月中旬に発表されたものが感染対策の根幹をなすようです(もし新しい情報が見つかりましたらお詫びとともに掲載いたします)。
 最近の発表記事2本はコチラです☟

【大学入学共通テスト2021】無症状の濃厚接触者も受験可…感染対策案



【大学入学共通テスト2021】コロナ対策でマスク着用を義務付け



 事前の検温、試験会場でのマスクの着用義務、手指消毒、チェックシート、混雑防止のため入場開始時間前倒し、試験会場のソーシャルデイスタンス確保など、かなりきちんとした感染防止対策は施されるようです。
 しかし一方では、若者の人生を左右するかもしれない受験への配慮からか、非接触型体温計等による試験場入場時の検温は実施せず、無症状の濃厚接触者も一定の要件をクリアしていれば受験を認めるということです。
 この配慮は受験生や保護者、教員からすればありがたいことではありますが、感染防止という観点でみれば当然リスクは高まります。
 多少体調が悪く微熱があっても早く受験したいと考える受験生は、ごく一握りであってもいるであろうと思われますし、彼らは試験官に把握されるような症状のレベルでなければ、自ら体調不良を申し出てチェックリストに正直に書くとも限りません。

 では、当日入場時に検温測定すれば感染者の入場は防げるのかといえば、新型コロナの場合無症状(自覚症状なし)の感染者が多数存在しますから、全国53万人もの受験生がいる中で、感染者の入場を完全に防ぐことは極めて難しいと思われます。
 
 1月の受験時点で仮に1日3,000人の新規感染者が発生しているとします。2日で6,000人ですから、全国人口比での2日間の感染率は6,000÷1億2千万=0.00005(2万分の1)です。
 受験生は53万人ですから、全国平均なら2万分の1の26,5人が感染することになります。かなり厳重な感染防止対策をしたとしても5~10人程度は発生しても不思議はありませんし、そもそもすでに感染している受験生(特に無症状)が会場に持ち込む可能性も否定できません。
 つまりどんなに厳格な万全と思われる感染防止対策をとっても、試験会場で受験生が感染する可能性はかなり高いということです。
 ただ、私は大学共通テストをするなと言っているわけではありません。私が危惧するのは次の2点です。

1.文科省等は、感染者を会場に入れない、感染者を発生させない「感染防止策」を前面に打ち出しているが、それでも感染者が発生してしまう覚悟はできているのか?
2.入試中だけでなく、その後感染判明した共通テスト等受験生や濃厚接触者について、事後対応・ケアまでしっかり考えているのか?

 1で危惧されるのは、日本人特有の「これだけ精一杯努力したんだから絶対うまくいくはずだ!」という考え方です。今の新型コロナの特徴を考えれば、ごく少数は感染者が出ることを見越した対応策を考えておくべきです。その覚悟がないのなら全国一斉受験の共通テストは再考を要するということです。
 
 2は、考えられるケースを幾つかあげますと、
ア.試験会場で感染した、あるいはすでに感染していた受験生が明らかになった場合、濃厚接触者・感染経路等一体どこまで調べるのか?
イ.アの場合、入院や療養施設での隔離は一般市民と同等に行うのか?(配慮しないのか?)
ウ.共通テスト受験の後、すぐに始まる私大を受験する受験生も多いが、イの隔離・療養期間中に他の大学が受験できなくなった場合その保障はどうするのか?
エ.特に私立大学で受験初期に受験生のクラスター感染が発生したら、誰がどこまで感染調査するのか? その後何日も受験日がある場合当該大学の入試自体続けられるのか? それらの判断は文科省? 大学独自?
                                                                      などなど
 
 考えすぎといわれるかもしれませんが、このくらいまで念を入れて考えておきたいのは、受験生にとって大学受験の機会は1年に1度しかないからです。
 そう考えますと私は、大学受験に限らずその年代の大半の若者が一斉に臨む試験に関しては、原則インフルエンザと同じ対応(発症者だけ受験の制約)とするのが現実的であり、結果的に公平であると考えるのですが。
(*そのためにもやはり指定感染症2類を外し、インフルエンザと同じ5類にすべきだと思うのですが…) 

新型コロナ感染で「医療崩壊」は起こるのだろうか?

 毎日マスコミのあわただしい報道を目にしますと、私自身もやはり新型コロナの話題を取り上げてしまいます。
 今回はこれまで2,3回取り上げたことのある永江氏の記事を紹介したいと思います。
 少し長いですが、ぜひ後半部分の船木医師の本音のコメントを読んでいただきたいと思います。
 記事はコチラです☟

日本は本当に医療崩壊するのか。するとしたらその理由はどこにあるのか



永江氏の記事前半部分の、欧米が日本の5~40倍の感染者数、重症者数なのに医療崩壊していないことや、日本の入院患者の重症化率がかなり低く、まだひっ迫した状況にないことの指摘はかなり納得できます。
 ただ、重症者だけでなく、現在分類されている「中等症」に該当し実際に入院が必要なレベルの患者が何人いるのか、もう少し調査は必要でしょうが、入院基準が改正されたことで原則除外された軽症者をいまだに入院させている都道府県があることも事実です。
 静岡県も現在入院数129人のうち軽症・中等症123人、重症6人と発表されており、やはり重症化率はかなり低いですので、この辺りはもう少し自分でも可能な限り調べてみたいと思います。

 そして後半の船木医師のコメントは、医療現場の切実な声として耳を傾ける必要があるのではないでしょうか? 
 もちろんコロナ治療に実際に関わっている全国の医療機関や医師の環境によって状況は異なるとは思いますが、先日の医師会会長の会見時のコメントが、全国の医療機関・医師の総意でもないはずです。
 
 特に船木氏のマスコミに対する見解は”わが意を得たり!”の心境です。マスコミは一方で国民の不安を煽りまくっておきながら、もう一方では廃業や休業に追い込まれた(かわいそうな?)店を取り上げ報道していますが、私は「あなたたちが廃業に追い込んだ張本人ではないのか!」と憤りを覚えるのです。

 今回はリンク記事が長めでじっくり読んでいただきたいこともあり、私のコメントはこのくらいにさせていただきます。

資本主義はどこに向かうのか?

 最近現代社会の授業で、「グローバリゼーション」に触れることがありました。授業を受ける高校生に、唐突にも「グローバリゼーション(グローバル化)」のイメージが良いか悪いか聞いたところ、9割がたの生徒は良いイメージかあると答えました。

 これはほぼ私の予想通りの反応でした。
「世界のどこへも短時間で行ける」「人や物が自由に移動できる」「インターネットで意思疎通や取引が即時に行える」など、メリットらしきものが、いくつもすぐに浮かんでくるからでしょう。
 しかし、一方でグローバル化が進んでも、貧困、難民、紛争、不況など一向になくなる気配はありません。
 グローバル企業の代表格といえば「GAFA(ガーファ)]ですが、昨年の世界の長者番付によると、アマゾン創業者のジェフ・ベゾス氏がトップ(約16兆円)でした。
 この高額所得者たちの資産は最近ますます増える一方で、発展途上国を中心とした貧困層も増加しており、経済(貧富)格差は年々拡大しています。
 この貧富の差が予想以上に広がっていることがわかる寄稿記事が、昨年のものですが掲載されていましたのでリンクします。

貧富の格差さらに拡大 世界のビリオネア26人が貧しい38億人と同じ資産を保有



 ちょっとびっくりされた方もいるかもしれませんが、世界の金持ち上位26人の資産と、世界の下半分(38億人)の総資産が同じなのです。
 このようにデータからも高所得者(ビリオネア)の資産は年々増加傾向にあり、世界の貧富の格差は広がっているようです。
 
 格差拡大の理由は記事にある通りですが、マクロ的には資本主義自体の構造的な問題もあると思われます。
 企業が自由競争をずっと続けていったら、最後の勝者は一社だけになり利益を独占できます。現実的に独占形態は難しくても数社による寡占状態は、携帯電話,自動車,ビール,大型家電など、日本国内でもたくさん見られます。
 つまり資本主義体制が長く続けば続くほど、ごく少数の人間(企業)に利益が集積していくのは資本主義のシステムからいって当然のことなのです。
 それでも世界の人口がどんどん増え、地球上のどこかに新たな市場が生まれるのであれば、まだ経済成長はできるでしょうが、もう世界で開拓できる市場はどこにもなくなってしまいました
 つまり地球全体の購買力増大はほぼ望めないということですから、限られたパイ(つまり資産)を奪い合うゼロサムゲームの様相を呈していきます。
 世界中でグローバル化・自由競争を制限なく自由に行えば、経済力の劣る国、資源のない国、中小企業にほとんど勝ち目はなく、グローバル企業・大口投資家などが大半の利益をさらっていくことになります。

 このような資本主義の構造上の問題点について、数年ほど前ですが水野和夫氏が参考になる本を出版されていますので、アマゾンのリンク先を記しておきます。

資本主義の終焉と歴史の危機 (集英社新書) (日本語) 新書



 水野氏は、地球上に新たな市場がなくなり投資先も増えなくなった資本主義の限界を指摘されています。
 また、お金でモノ・サービスを買う時代から、お金そのものが商品になり投機的色彩を帯びてきたことや、ビリオネアの資産が莫大になったため、他者への資金貸与や大資産の利子だけでも、毎年膨大な金額が手元に入ってくることになり、格差を広げる要因となります。

 果たして資本主義の次にどんな経済システムになるのか、まだまだ分かりませんが、各国政府が一致団結して、グローバル企業や大口投資家・資産家の資産運用の制限や不正を防止する施策(タックスヘイブン[租税逃れ」をさせないための、国際法の強化や、世界統一基準の巨大企業・大資産家対象の法人税・所得税率制定など)をとっていかない限り、貧富の格差はますます進んでしまうでしょう。

 今や個人の努力で貧困を解消できるような状況ではなくなっています。国が積極的に介入する社会主義的な救済策も、時には行う必要があると思うのです。

中国王毅外相は日本との会談で何を約束したのか?

 中国王毅外相が来日し、昨日(24日)茂木外相と、本日(25日)は菅首相と会談を行いました。
 いったいこの時期に、中国の外相がなぜわざわざ日本にやって来たのでしょうか?

 大手マスコミWEB記事の中で、できるだけ具体的な会談内容に触れているものをリンクします。
 まずは昨日の茂木外相との会談記事はコチラです☟

日中ビジネス往来、月内再開 茂木氏、尖閣「前向き行動」要求―外相会談



 次に本日の菅首相との会談記事はコチラです☟

菅首相 中国 王毅外相と会談「日中両国の安定した関係が重要」



 さて、今回は中国外相が日本に何を要求し、日本の提案や要求にどう答えたのかを記事から拾ってみます。

最初は茂木外相との会談です。

日本政府の要求・提案内容
① 中断していたビジネス関係者の相互往来の再開
② 尖閣諸島沖での中国公船の領海侵入を指摘、中国側に「前向きな行動」を要求
③ 香港や新疆ウイグル自治区、南シナ海の情勢について懸念を伝達
④ 日中経済の活性化、相互理解の促進、両国関係の安定化を期待

中国外相の要求・提案・返答
①について、同調し月末(30日)からの相互往来再開を決定
②について、「引き続き自国の主権を守る」と中国側の立場を改めて主張(漁船追尾を正当化)
③について、特に返答したという記述なし
④について、額面では肯定、協調姿勢を示すものの、感染拡大している日本の感染症対策の厳格実施が前提と主張
*それ以外
⑤ 中国は環太平洋連携協定(TPP)参加に意欲示し、日本が主導する「自由で開かれたインド太平洋」構想も話題に

次に菅首相との会談です。

菅首相の要求・主張等
*茂木外相と同じく上記①~④を主張
それ以外
⑥ 貿易問題の改善(日本産食品の輸入規制早期撤廃や牛肉の輸出再開、コメの輸出拡大等)を要求
⑦ 拉致問題を含む北朝鮮への対応について協力要請
⑧ 夏の東京五輪、冬の北京五輪の成功への協力確認

中国外相の返答等
①については外相会談と同じ。
②について記述なし
③について記述なし
④については外相会談より穏やか(日本国民の中国の感染症対策への多大な支持に感謝示す)
⑥について特に具体的な記述はないが「経済の回復に向けて日本との協力を強化」の記載あり
⑦について記述なし
⑧について特に具体的な記述はないが、「協力確認」の文字から協力体制は確認か?

 あくまでも記事上からですが、このやり取りから日本の要求・提案に関しては、貿易面やオリンピックで多少前向きな姿勢は示しているものの、「ビジネス関係者の30日からの相互往来」以外具体的な約束はしていません。
 尖閣諸島の領海問題では相変わらず領有権を公言しており、ウイグルや北朝鮮問題でも前向きな姿勢は全く見られません。

 私の推測ですが、わざわざ来日した割には中国から具体的要求や提案はほとんどありませんから、アメリカが民主党政権に代わるタイミングで、日本の新しい首相や外相がどんな人物でどんな考え方を持っているか、探りを入れにきたのではないでしょうか?
 そしてTPPや「自由で開かれたインド太平洋」構想に介入するなど日本にプレッシャーをかけながら、経済協力を求めて画策していると受け取れます。

 やはり中国の動きには、今後片時も目が離せない状況が続きそうです。

これが新型コロナ感染対策の正論では?

 ここ一週間新型コロナウイルス感染者が全国的に増加していますが、皆さんはどのように感じられますか?
 政府も自治体も、Go to をどうする? 飲食店の営業時間をどうする? などと右往左往しているように見えます。
 また、マスコミは相変わらず一日の感染者数とこれまでの延べ感染者数(9割がたは既に治っているのですが…)を、判で押したように毎日繰り返すうえに、重症者が増えた時だけ強調し、国民の危機感を煽りまくっています。

 これだけ日本社会に危機感が醸成されてしまいますと、「実際感染者が増加しているのだから、もっと防止対策を徹底すべきだ!」と考える国民が増えるのも致し方ないでしょう。
 しかし、この数日間の感染増加傾向を目の当たりにしても、私はこれまで主張しているように、経済活動や日常生活の過度な制約をすべきではない、という考えは変わりません。

 そうしましたら、私がほぼ100%同意できるような記事が、週刊(デイリー)新潮に掲載されていましたのでリンクしたいと思います。

コロナを5類感染症に引き下げるべきか 専門家の意見は



 手前みそではありますが、まさに私がこれまで主張してきたことがほとんど書かれています。
 その主なポイントを列記しますと、

1.当初新型コロナが「指定感染症2類相当」とされたのは未知の部分が多かったためで、現状では5類(インフルエンザと同等)がふさわしい
2.コロナの「怖さ」の判定基準は感染者数ではなく死者数だが、統計上もコロナが死者数を押し上げる要因とはなっていない
3.毎日の感染者数が多くなれば感染者・濃厚接触者追跡に膨大な労力(人手や時間)がかかり、追跡もしきれない
4.検査を受けていない無症状者が多い新型コロナでは、陽性者数発表は実態を反映していない
5.2類のままだと分かった時点で行政も発表せざるを得ず、それを受けてメディア報道となるが、5類にしてインフルエンザと同じ定点把握にすればメディアも報道しなくなる
6.インフルエンザと新型コロナは感染力や重症度がたいして変わらないのに、2類の新型コロナは患者が出たらすぐに濃厚接触者を全員探して隔離するが、5類(インフル)なら通院でタミフルなどの薬を出すだけである
7.「インフルよりコロナの方が無症状や軽症の人が圧倒的に多いから、コロナ対応を少数の重症者に集中すれば同時流行が起こっても怖くない
8.毎年インフルエンザで数千~1万人、肺炎で約10万人が亡くなることと比較しながら冷静に新型コロナ対策を施すべき

 これ以上付け加えることもないのですが、国民を実態以上におびえさせてしまったのは、明らかに政府・自治体であり、マスコミであると思います。
 どうか政府は目先の批判→支持低下を恐れず、将来を見据えた真に日本(国民)のための施策をしてほしいと願っています。

書籍紹介「地政学の思考法」(ペドロ・バーニョス著)

久しぶりの書籍紹介です。
少し前に地政学の入門書を紹介したことがあったと思います。
掲載した過去ブログはコチラ

「地政学」で国際情勢を読み解く![書籍紹介]


 この奥山先生の本はイラスト・図解が多く、国際情勢の概要を理解するには最適の本だと思います。
 地政学とは地理学と政治学を合成したもので、民族や国家の特質を、主として地理的空間や条件から説明するという学問です。
 地理学を専門とする私は地政学への興味関心が強く、いくつかの文献や書物にあたっていたのですが、ある文献を読んだ時にこの紹介本がたまたま紹介されていたのです。ちょっとマイナーな本ですが興味をひかれて購入し、つい最近読み終えたばかりです。
 いつものようにアマゾンはコチラです☟

国際社会を支配する地政学の思考法 歴史・情報・大衆を操作すれば他国を思い通りにできる (日本語) 単行本 – 2019/12/12
ペドロ・バーニョス (著), 金関 あさ (翻訳), 村岡 直子 (翻訳), 神長倉 未稀 (翻訳)


 正直分厚い本(約450ページ)ですし,翻訳本ですので読破するのにかなり時間を要すると思います(私は約10日間かかりました)。
 それでも地政学に多少関心がありましたら、奥山氏の書籍の後読まれると思わず納得することが多々あると思います。
 個人的ですが、私はⒶの評価をつけます。
 アマゾンの紹介文でも大枠はわかりますが、特にインパクトの強かったポイントをもう少しだけ紹介したいと思います。

 ☆世界のヒエラルキーを決める16の戦略
 ①ハシゴを蹴り倒す戦略  ②隣人を弱らせる戦略  ③上手にあざむく演技派の戦略  ④ブレイキング・ポイントの戦略
 ⑤分裂させる戦略  ⑥間接的に支配する戦略  ⑦法を歪曲する戦略  ⑧権利と権力の戦略
 ⑨敵をつくり出す戦略  ⑩大衆を操る戦略  ⑪フェイクニュースの戦略  ⑫貧者の名のもとの戦略
 ⑬不和の種をまく戦略  ⑭宗教を使った戦略  ⑮善人主義の戦略  ⑯マッドマン戦略

 個人的には、特に上記⑥・⑩・⑪・⑮・⑯の戦略に納得・感心した次第です。
 もう1点紹介したいのは、⑩大衆を操る戦略 の中の情報操作の箇所です。

 ☆情報操作の10の戦略
1.重大事から注意をそらす
2.問題を創出し、のちに解決を示す
3.段階性
4.時間をずらす
5.幼い子供に対するように民衆に向き合う
6.考えさせないように感情に訴える
7.民衆を無知で凡庸なままにしておく
8.凡庸さに寛容であるよう民衆を促す
9.自己非難の感情を強くさせる
10.人々が自分自身について知っているよりたくさんの情報を得る

 さすがに解説すると長くなってしまいますので今回補足説明はしませんが、まさに私たちの世界で現に起こっていることであり、中国・アメリカ社会に限らず日本社会も例外なく、国家や外部勢力によって操作されており、恐ろしいほど的を得た指摘なのです。

 読むのに結構気合がいるかもしれませんが、和訳本の割には読みやすいですので、興味のある方はぜひ一度読んでみてください。今の国際情勢がかなり理解しやすくなると思います。

コロナ禍で浮き彫りになったオリンピックの在り方

 先日バッハIOC会長が来日するなど、東京オリンピックをめぐってあわただしい動きがありましたが、いったい来年の開催がどうなるのか、多くの国民は気になるところではないでしょうか?

 最近は世界中で新型コロナウイルス感染再拡大が起こっており、日本も例外ではない状況を見ますと、来年夏の東京オリンピック開催は、全く見通しが立たない状況にあるといっても過言ではないでしょう。
 開催に暗雲がたちこめる状況にあるなか、契約延長に二の足を踏むスポンサー企業も増えてきているようです。
 本日その関連WEB記事が掲載されていましたのでリンクします。
 記事はコチラです☟

東京五輪開催中止「責任回避」合戦を、スポンサー企業も国民も冷静に見極めるべき



 確かに記事のように、中止になった場合のリスクを考えれば契約延長に消極的になることもうなずけます。
 改めて東京オリンピック開催について、ありうる選択肢を考えてみますと、

1.従来通りほぼ無約なしで開催する
2.観客席数(人数制限)やソーシャルディスタンスの制限を守ったうえで開催する
3.無観客で開催する
4.開催はするが各種目ごとに開催国等を広く分散させ、WEB中継や録画で全世界に配信する
5.2021年夏の開催を延期する
6.東京オリンピックを中止する

などが考えられます。
 この1~6の可能性をそれぞれ考えますが、遅くとも半年前には開催の有無を決定しないと準備が間に合わないかもしれません。
 世界の感染拡大の現状を考えれば、現時点で1 の可能性は極めて低いですし、2は基準の設定が難しいだけでなく、そもそも積極的に観戦する観客が集まるのか、外国人観光客の入国がどれくらい可能なのか、心配の種は尽きません。
 開催できる可能性が相対的に高いのは3、4ですが、観戦チケット売り上げが全くなくなることで、開催国(日本)にとっては大幅な収入減になります。テレビ放映料はあまり変わらないかもしれませんが、記事にもあるように協賛企業のスポンサー料が減る可能性はあります。
 5で、開催が2年遅れるとなると次期の開催にも影響しますので、延期したとしても2021年11月くらいが限度でしょう。
 また6は1~5の状況から、可能性が高まりつつあります。

 いずれにしましても2~4は、日本の運営収支が大幅な赤字になる可能性がありますし、5は最大のスポンサーであるアメリカのテレビ局等が、他のビッグスポーツ開催時期と重なる秋にずらすことには難色を示すかもしれません。

 こうした厳しい状況に置かれている東京オリンピックですが、コロナ禍が現代の「商業オリンピック」の問題点を浮き彫りにしたということもできます。
 
 東京開催が決まっている以上、私たちは開催のあらゆる可能性を探る必要がありますが、日本経済の停滞や国民の過度の負担を考えれば、赤字を最小限に抑える工夫も必要かもしれません。
 また、元来オリンピックは開催国が儲けるために行うものではありませんから、利権がらみの大商業イベント化した現状を神様がご覧になって、「これを機会にオリンピックの在り方を再考してはどうか?」と警告してくれているのではないでしょうか?
 
 もし東京オリンピックがオリンピック再生のきっかけとなるなら、悪いことばかりではないのかもしれません。 

アメリカ大統領に求められる資質とは何だろう?

 4日ほど前にエラそうにもオバマ大統領の政治手腕の総括を行うと書きましたので、今回アメリカ大統領としてのオバマ氏について、検証というより感じたことを率直に書いてみたいと思います。

 最初に私の結論を言ってしまうと、
「オバマ氏はアメリカ大統領としては人が好過ぎたのではないか?」
ということです。
 前にも少し述べましたが、オバマ氏は理知的でありスピーチもうまく人間的にも素晴らしい方だと思います。しかしアメリカ大統領としてはそのやさしさ人の良さが逆に仇となった面が大きいと感じます。

 そんなオバマ氏の「いい人」さのマイナス面を指摘した記事がありましたので、オバマ政権末期に書かれたものですが紹介します。

オバマ大統領が「いい人」でもアメリカでは戦後最低の理由



 もちろん違う見方・評価もあると思いますが、私はこの見解に7割がた同意できます。
 
 国の最高指導者というだけでも大変ですが、アメリカの大統領というのはある意味「世界の大統領≒最高指導者」でもあります。 時には紛争当事国に強く迫ったり圧力をかけたりして敵対する場面もあるでしょうし、随所で手の内を見せず駆け引きをしたり、非常な措置を取ったりしなければなりません。
 つまり、世界をまとめるには多少性格が悪くとも海千山千の駆け引き・交渉上手の方が向いていると思うのです。
 
 残念ながら今の国際社会は、とても国連がコントロールできる力はありません、中国やロシアなどの大国とどう向き合うか、民族弾圧、人権侵害、難民問題などにどこまで踏み込むのか、世界(各国)はある時はアメリカの仲裁を期待し、ある時は介入を恐れ、またある時はアメリカの支援を期待しているのが今の国際社会なのです。

 オバマ氏は人権意識が高いだけに、なかなか敵対国や紛争国に対し強硬策に踏み切れないなど、決断力に欠けるところがありました。

 また、アメリカ国内問題でも大統領選挙などで、グローバル企業や大投資家から多額の寄付を受けたがために、各方面の世話になった支援者・団体に気を使い忖度せざるを得ない状況が出来上がり、なかなか自分の思った政策ができなかったのではないでしょうか?

 本当にアメリカ大統領の職はつくづく大変な仕事だということが、オバマ氏を通して痛感した次第です。
 弁護士としては一流で、知人関係ではおそらく皆から尊敬されるであろうオバマ氏であっても、アメリカ大統領として手腕を発揮できるわけではない、という厳しい現実を感じずにはいられませんでした。

 別の感想をお持ちの方もいると思います。一意見として受けとめていただければ幸いです。

精神的に病んでしまわないためには

 前回過度な「自粛要請」は、真面目で責任感の強い多くの日本国民を精神的に追い込む恐れがあることを指摘しました。
 そこで何か精神的なストレスを克服する良い方法はないかと考えていたところ、少し前のものですが参考になりそうな記事を見つけました。少々長めですがマンガもあってかなり読みやすいと思います。
 記事はコチラです☟

山ほど働いても「平気な人」と「病む人」の差



 前半4ページ目までは、なぜ自殺にまで追い込まれてしまうのか、漫画でわかりやすく説明してくれています。
 4ページ目の終わり頃からは、頑張りすぎ働き過ぎの限界について、残業時間数だけでは判断できないことを指摘しています。
 そして、長時間頑張れる人とバーンアウトしてしまう人の差はどこにあるのか、筆者は2つのポイントを指摘しています。
 
(1)「頑張っていることが自分自身で決めたことかどうか」
(2)「頑張ったことによる成果がわかりやすいか」

 これがイエスなら頑張れるが、ノーなら精神的に大きなストレスを受けるというわけです。
 「今の仕事でどこまで頑張れるか不安になった時には、この2点を確認することだ」という筆者のチェック法は、かなり的を得ていると感じます。
 また、当てはまらない時にもあきらめるのではなく、自分で決められる仕事になるように、また成果が感じられるように自ら取り組み方を変えるという点も、私が実践してきたことでもあり、わが意を得たりの感があります。

 私自身過去の職場・職務を振り返ってみて、かなりの長時間勤務をした時期が2度ほどありました。
 ① 30代前半~半ばに、クラス担任、運動部正顧問、生徒指導部(生徒会顧問、文化祭担当)だった時
 ② 40代前半~半ばに、超教育困難校で生徒指導主事(生徒指導の総括)、野球部長だった時

 先ほどの記事の(1)(2)と照らし合わせますと、
 ①では特に部活動で(1)の状態でした。管理職や外部(OBや保護者等)の過度な要求や制約がなく、一人で自由にやらせてもらいましたし、(2)の頑張った成果も試合戦績として明確に表れますから、大変励みになりました。
 ②では生徒指導主事の職は学校人事で決められたものですが、具体的な方針・指導方法は基本的に私の判断に任せてもらいましたので、ほぼ(1)を満たしています。さすがに(2)の具体的な成果は微妙ですが、指導で生徒が更生していくなどやりがいはありました。

 さらに精神的に破綻せず頑張れる要素を、私の経験から上記(1)(2)に付け加えます。
(3) 上司が信用してくれていざという時責任を取ってくれる安心感があること、また部下が信頼してくれること
(4) 職場(勤務校)の多くの職員が前向きで、人間関係が極めて良好であること
(5) 生徒の成長を目の当たりにできること(これは(2)の成果と言えるかもしれません)

 この(1)~(5)の要素や運にも恵まれ、私は長時間労働でも精神的ストレスをほとんど感じることなく職務に励むことができました。
 ただ(1)(2)が弱くても(3)(4)が満たされていればストレスは小さく、ある程度頑張れるでしょう。しかしこの(3)(4)もない場合、公立学校なら転勤希望を出す方法もありますが、民間企業ではなかなかそうはいかないでしょう。
 出世を諦め割り切って自分のテリトリーで残業も無理にせず精神的な健康を保って働くか、思い切って転職するかになるかもしれません。

 いずれにしろどんな窮地に立たされても、まず自分の身体・人生を最優先に考えて判断・行動をとってほしいと思います。

プロフィール

わだしん

Author:わだしん
和田慎市です。公立高校退職後、私立高校で講師をしています。教鞭をとるかたわら、教師人生で学んだノウハウを多くの方に活かしてもらおうと、執筆・講演活動を行っています。H29年末に第三作「いじめの正体」(共栄書房)を出版しました。最近はアゴラ‐言論プラットフォーム‐に時々投稿しています。ご意見・情報交換はこちらへお願いします。なお、詳しいプロフィールはこちらから。

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