「誘導工作、情報操作」が渦巻くアメリカ大統領選挙戦

 いよいよアメリカ大統領選も大詰めを迎えましたが、皆さんはトランプ氏、バイデン氏のどちらが勝つと思われますか?
 いや、情緒的な私たち日本人は、この問いかけより「どちらに勝ってほしいですか?」という感情的な側面が現れがちではないでしょうか?
 日本の地上波テレビなどが流すニュースを見ていますと、トランプ大統領が語った横暴な、威圧的な、時には下品なコメントばかりが流されますから、多くの日本人からすれば次のような思考回路が出来上がりやすくなるでしょう。

 トランプ大統領:独善的で横暴、差別的 → 人格に問題がある → 嫌い → 大統領になってほしくない

 しかし、逆に考えてみますと、
 ① 人柄がよければアメリカの最高指導者且つ世界のリーダーは務まるのでしょうか?
 ② トランプ大統領の在任4年間は日本にとってはどうだったのでしょうか?

 ①については、少なくとも人柄より、リーダーシップ、決断力、行動力、交渉力、(国を守る)責任感、そして時には海千山千的資質が必要とされるのではないでしょうか?
 また、②の4年間の日米外交のメリット、デメリットをしっかり検証する必要があるでしょう。
 仮にバイデン氏が大統領になったとしたら日米外交はどうなるのか、印象論ではなく具体的なメリット、デメリットを事前に分析する必要があります(両氏それぞれが大統領になった場合、日本への影響の検証は次回以降にしたいと思います)。

 さて、玉石混交の情報が渦巻く現代には、私たち(市民)自身が「情報(メディア)リテラシー」を高める必要がありますが、現実にはかなり厳しいと言わざるを得ません。
 アメリカ大統領選挙戦情報だけでも、いったいどれが本当の情報(ファクト)なのか、なかなか判断できないのです。

 今回は両大統領候補に絡む「ウクライナ疑惑」にターゲットを絞り、何本かできるだけ短く読みやすい記事をリンクしますので、皆さんにも一緒にファクトを探していただければ幸いです。

 まずは天下? のNHKの記事です。☟

バイデン氏と息子を巡る疑惑の報道 トランプ陣営は攻撃強める


アメリカメディア報道をそのまま垂れ流ししたかのようですが、どちらかといえばリベラル派の民主党支持の色合いが強いNHKがバイデン氏の不利な情報を流すのは珍しいと感じます。

 次は現代ビジネス掲載の寄稿です。☟

バイデン氏「ウクライナ疑惑再燃」が映し出す米国メディアの試行錯誤


こちらはバイデン氏の不利情報を取り扱いつつも、トランプ陣営の「情報操作」に力点を置いた記事です。最後にオールドメディアやソーシャルメディアの苦悩を冷静に記しているのが印象的です。

 最後の3つ目は時事ドットコムニュースの記事です☟

「息子疑惑」米メディア二分 トランプ氏、バイデン氏追及に躍起―米大統領選


 こちらは両者の言い分や情報をコンパクトですが公平にバランスよく掲載しています。

 さて記事をお読みになって、皆さんはこのウクライナ疑惑の真実がわかったでしょうか?
 おそらく多くの方が何が真実なのか理解しかねたのではないかと思うのです。地上波テレビ情報だけを見ていた方は、「トランプ氏だけでなく、バイデン氏にも疑惑はあるのか?」と思ったかもしれませんが…。

 私自身ある程度情報収集していますが、明確に断言はできません。ただ以下のことだけは「事実」として言えると思います。

1.「ウクライナ疑惑」はトランプ氏の政治的圧力疑惑と、バイデン氏の息子ハンター氏の企業汚職疑惑が絡んでいること
2.ハンター氏は不正・汚職の確証はともかく、中国企業とも取引、つながりのある人物であること
3.政治的圧力があったかどうかは不明だが、TwitterとFacebookが「バイデン疑惑」を掲載したニューヨークポスト紙記事へのリンクを一時的に遮断したこと

 核心部分のハンター氏のメールの信ぴょう性(本物か?それともトランプ陣営の工作か?)は現在のところ判断できませんが、NHKがニューヨークポストの記事について取り上げたのは、個人的には引っかかるところです。

 ネット各動画サイトでは、トランプ氏がバイデン氏を追い上げているという情報もありますが、私たちは好き嫌いで一喜一憂しても大統領を選べる立場にはありませんから、両者が世界の政治・国際問題、日本の外交にどのような影響をもたらすのかをしっかり考えたいところです。
 先ほど述べましたように、両者が大統領になった場合の世界、日本への影響については、後ほど記したいと思います。

教員長時間労働是正の処方箋は?

 前回「給特法」廃止だけでは、教員の長時間労働は減らないと分析しているスクールロイヤーの記事を取り上げました。
 しかし、だからこそ給特法廃止に合わせ「教員の増員と教員の業務精選」を迅速に行う必要があると私は考えます。
 
 前回私は「具体案を提示する」と書きましたが、以前のブログ記事・投稿記事を確認したところ、改めて書き直すまでもなく、私の主張・私案をほとんど述べている記事がありましたので、記憶にある方もいらっしゃると思いますが今一度ご覧ください。
記事はコチラ☟

教員の変形労働時間制:国が覆い隠す「不都合な真実」 --- 和田 慎市



この記事中のリンク先「真の教員働き方改革実現に向けて(和田慎市)」も一緒に読んでいただくと、特に教員が職務にしなくてもよい(すべきでない)仕事の具体的項目(案)もわかります。
 そして、前回記事の筆者が危惧した長時間残業ですが、確かに私の記事中の試算でも残業代は巨額になっていますから、何らかしら残業時間の上限は必要になるでしょう。
 その残業時間の目安と教員の増員計画について、どんぶり勘定ではありますがやはり自身の過去ブログで書いています。
記事はコチラ☟

「和田式教員増員計画」を考えてみた



 ブログでは現在支給されている特殊勤務手当が計算されておらず、その分が残業代として加算できますから、記事通り年間予算が6千億円~1兆円プラスなら、月平均15時間程度の残業代支給ができることになります。これは教員の平均ですから、例えばその倍の30時間を残業の上限とし、特別の事情がない限りそれ以上は「サービス残業」と規定すれば、国家予算規模からもめどがつく金額ではないでしょうか?
 部活動指導の問題はまだまだ検討が必要ですが、仮に正式な校務となったとして、休日の指導・引率について振替休日取得が完全実施できれば、問題は平日の指導だけになります。
 確かに月30時間だと1日当たり1.5時間で少ないかもしれませんが、だからこそ教員の正式な職務の精選に大鉈を振るうことが必要であり、教員自身も効率的な働き方を工夫すべきではないでしょうか?
 
 それでも現実には険しい道のりだと思います。しかし繰り返しますが、給特法の廃止と教員の増員・業務精選をセットにして改革を行うことが、「真の教員働き方改革」ではないかと思うのです。

教員の長時間労働是正に向けた長い道のり

 昨日の記事ですが、教員の長時間労働を是正することがいかに大変であるのか、考えさせられる記事が掲載されていました。
 記事はコチラです。☟

「学校弁護士」が語った、教員の長時間労働が絶対になくならない理由



 さすがに教師であり弁護士でもある方だけに、教員の長時間労働の問題点を鋭く指摘されています。今回は要点だけ整理させていただき、私の考える改善策については次回以降述べさせていただきます。

 ポイント整理
① 教師が一切望んでいない「1年変形労働時間制」(授業日などの勤務時間を延長する代わりに、夏休みなどの勤務時間を短縮)の導入など、現場のニーズをあからさまに無視した改革が進められている。
② 教師1人当たりの労働を減らすには、「教師の数を増やすこと」と「業務量を減らすこと」の二つを実行すればよい。…ところが、どういうわけか教師の働き方改革ではこの2つを絶対に実行しようとしない。
③ 現在の学習内容は、確たるエビデンスにも基づかず、どちらかといえば、社会的・政治的・経済的影響力が強い人間らが言い出せば、何の根拠もなく学習内容に取り入れられているのが実情だ。
④ 学習指導要領の肥大化をもたらしている原因は、「○○教育」の乱立にもある。我先に○○業界から「これからは○○教育が必要だ」というまことしやかな定説が提唱され、何らの効果検証もなく、○○教育が導入されてきた。「○○教育」をやる必要があるというのならば、教師の労働時間を増やしてまで行う前に、その教育効果を示すことが先だろう。
⑤ 多様な教師の働き方を、民間企業と同じように労働基準法一本で規律できない
 ア.同じ高校でも、進学校と教育困難校で忙しい業務は全然違う。夏休みなども、担当する部活動によって業務量は異なる
 イ.教師の能力を考慮せず労働基準法を適用すれば、効率的に教材を作成し、定時で退勤して残業しなかったキムラ先生は一切残業代をもらえず、逆に5時間も残業したが大した教材を作れなかったハヤシ先生のほうが多額の残業代をもらえる。つまり無駄な残業を増やし、その結果として教師の残業時間はかえって増えることになる
⑥ 教師が教える教科の指導や授業の準備をする作業だけでなく、生徒指導や保護者対応などで求められる裁量や自発性・創造性は、およそ教師以外の仕事では見られない
 これは、教師の仕事が「子ども」という生きた人間、それも1人として同じではない個性と能力と可能性を持つ子どもと日常的に接することに由来する特殊性だろう。
⑦ 教師の大半は法律にのっとった労務管理を望んでおらず、教師としての教育活動は専門職として管理されずに行いたいという気持ちのほうがはるかに強いことから生じる問題である。
⑧ 勤務実態調査によれば、現状においても一般の教師より管理職のほうが多忙なのであり、それを知ってか管理職になりたい教員は激減している
⑨ 給特法を廃止して労働基準法を形式的に適用すれば教師の労働問題は解決せず新たな問題が生じるだけ。給特法に代わるべき、公立・私立を問わずすべての教師の労働の特殊性に見合う新たなワークルールが必要

 下線部・太字は和田がつけました。この①~⑨すべて的を得ていると思いますが、中でも特に①・②・⑥・⑦は教師の本質・思いを見事についていると思います。
 私自身「給特法の廃止」を主張してきた人間ですが、確かにそれだけでは神内氏の言うように長時間労働の問題は改善されないでしょう。
 ですから「給特法の廃止」と、上記②「教師の数を増やすこと」と「業務量を減らすこと」を同時並行で行う必要があると思うのです。
 教員の長時間労働をなくすためにはこの②をいかに実現するか、なのであり、私は以前にも提言したことはありますが、今一度できるだけ実現可能な具体的な私案について、次回以降に書きたいと思います。

ブログを始めて3年、現在の心境云々

 今回は自身のブログに関する考察と、私の心境をつづりたいと思います。

 長く定期的に訪問してくださっている方は、私のブログのパターンはお分かりだと思いますが、すでにブログを始めて約3年がたち、最近新たに訪問してくださる方も少しずつ増えてきておりますので、ここで改めてブログの趣旨等について、説明させていただきたく思います。

 私はプロフィールの通り教員ですが、現在は非常勤講師として私立中高校に勤務する傍ら、対外的には講師・著作家としても地味ながら活動しています。ですからブログで取り上げる題材は教育問題はもちろんですが、社会科(主に地理)の教員ということもあり、日本の社会問題や国際関係まで多岐にわたります。

 基本的には最近報道・掲載されたニュース・記事などを題材として取り上げ、私なりのコメントを加えていくるパターンが多いのですが、ご存知のように私は大学教授や著名な評論家のような特定分野の専門家ではありません。
 ですから特に専門性の高いテーマについては、大手ニュースサイトに寄稿される専門家の分析を見られた方が確かですから、私は自分にしか書けないような視点・分析で書くスタイルを貫こうと思ったのです。
 以下の①~⑧が、私がブログを書く時のポリシーです。
 
① 教育問題については、できる限り一教師・学校現場の目線で意見・見解を述べる
② 世論が一方向に偏るような問題・事件ほど、別方向の視点から切り込みを入れた持論・見解を述べる
③ ②に関係して、世の中に迎合し受けを狙う記事よりも、少しでも読者に新たな気づきを提供できるような記事を目指す
④ ③により、人によって筆者とは意見の相違や批判があることを素直に受け止め、相手の意見にも耳を傾ける
⑤ 特定の人物・組織(公的機関はケースバイケース)を名指しして、感情論で一方的に批判しないようにする
⑥ ファクト・エビデンスを常に意識し、事実がはっきりしない事柄については断定的に書かない
⑦ ⑥に関連して事実と意見を明確に区別して書き、できるだけ異なる複数の見解・案も提示できるように心掛ける
⑧ どんなに批判的な論調になっても、最後には建設的な意見・案を示せるように心掛ける

 これらにのっとり記事を書いているつもりですが、たまにテーマによっては強い思いや憤りを感じるあまり、正直無意識のうちにポリシーを守れない可能性もないわけではありません。
 もしあまりにもポリシーや常識を逸脱している文章がありましたら、メール等でご指摘いただければ幸いです。

 実はブログを書き公開する立場になってみて、私のようなあまり生き方・考え方がぶれない人間であっても、読者や世間はどう思っているのか多少気にしてしまう時があったのです。
 こんな心境を感じたことで、若者たちがSNS等で繋がっていたい、仲間外れにされたくないと不安がる気持ちも多少わかったような気がします。
 しかしその後、私はブログを始めた時の初心を思い出したのです。
「自分は儲けや名をあげる手段としてブログを始めたわけではない。また自分の日常生活を人に見てもらいたいわけでもない。これまでの稀有な経験や独自の学びから得た見方・生き方を世の中に伝えることで、一人でも多くの方が参考になったと喜んでもらえるような社会貢献活動として始めたのだ。」ということを。

 ただ、人それぞれ生き方・考え方は違いますから、私の記事にほとんど同意する方もいれば、相反する考えに接したことで自分の考えをより確かなものにした方もいるでしょう。どんな形であれ読者の方の人生に何らかの刺激・きっかけが与えられたのであれば、私のブログの存在意義はあるはずです。

 というわけで、今回はまさしく「独り言」になってしまいましたが、訪問してくださる方には、それぞれ無理のないペースでお付き合いいただければ幸いです。

コロナ禍は人口の地方分散をもたらすのか?

 何となく予想された事態かもしれませんが、東京都が3か月連続で転出者が転入者を上回る状況となっているようです。
掲載された読売新聞記事はコチラです☟

東京都、3か月連続で「転出超過」…コロナ影響か



 この短い記事から転出理由を正確に読み取ることは難しいですが、近年全国では毎年人口が減り続けている中で、東京都はずっと人口増加(特に社会増加=転入者-転出者)を続けてきたことは、データ的に確かであり、これが”異常事態”である”ことは間違いないでしょう。
 やはり時期から見ても記事のようにコロナ禍の影響が大きいように思われますが、この現象がずっと続き、人口の地方分散に拍車がかかると考えるのは早計かもしれません。
 大学が地方へ移転しない限り、授業が再開されれば学生は東京に戻ってきますから、少なくとも学生に関しては一時的な転出増加ということでしょう。
 では社会人はどうでしょうか? 日本では在宅勤務・リモート会議を行える企業・職種はまだまだ少なく、多少は地方へ移住するでしょうが、大きな動きにつながる保証はありません。
 
 もちろんコロナ禍での感染リスクや都市直下型地震などの災害リスクを考えれば、特に首都圏への人口一極集中に歯止めをかける必要はありますが、生活の便利さ(買い物、通院治療、文化芸術の堪能など)や情報収集のしやすさ、子供の教育などのメリットが大きければ、地方での不便な生活を強いられるくらいなら、首都圏をはじめとする大都市圏での生活を手放したくない国民はまだまだ多いのではないでしょうか?
 
 ですから言い方は悪いですが、このコロナ禍は企業・大学の地方分散、テレワーク・在宅勤務の推進、地方市町村の生活環境(インフラ、文化施設等)の整備、コンパクトシティの建設などを積極的に推し進める絶好のタイミングなのかもしれません。
 多少収入(給料)が減ったとしても、仕事があり教育環境も整っていて、通院入院治療や買い物にも不自由しなければ、自然環境に恵まれ災害リスクが低い土地での生活を選択する国民も増えるのではないでしょうか?
 
 ぜひ政府には、このタイミングで少子高齢社会を踏まえた先見性のある国土整備計画を進めてほしいと思います。

「働き方改革」を阻害するものは?

 オンライン会議など、コロナ禍で私たちの生活も様々な変革を迫られるようになりました。そんな中、旗振り役として率先して「働き方改革」にあたらなければならない国会(議員)が、実は最も改革の遅れている組織であることが、白日の下にさらされたようです。
 このことを取り上げた記事はコチラです。☟

テレワークできない国家公務員の悲哀 「議員への説明のためだけに出勤」 メールすら嫌う議員も



 ある程度は予想された事態かもしれませんが、国会での非効率な運営・働き方が官僚の膨大な残業時間を生んでいることを国会議員はどのように考えているのでしょうか?

 確か以前にも別件で、議員の質問事項に対して、官僚がほぼ徹夜で答弁資料を準備しなければならない不合理さを指摘したことがあったと思いますが、あらためて問題点(疑問点)を整理してみます。

① なぜ議員の質問事項の締め切りが前日の午後10時など、勤務時間の常識を外れた時間なのか?
② 特に野党に多いが、なぜ嫌がらせをするように締め切り間際に質問事項を提出する議員がいるのか?
③ 質問者が一人ずつマイクの前に立ち、長々と持論を述べるのはまさに時間の無駄ではないか?
④ その道の専門家でない大臣等が即答できないなら、直接の担当者である官僚が答弁した方が効率的ではないか?
 
 いずれにしましても、緊急事態でもないのに官僚が答弁書を作ったり議員にレクチャーしたりするために、夜遅くまで残って作業・準備することが常態化しているのは明らかに異常です。 
 ですから残業時間を減らし労働生産性を高める働き方改革を国民に推奨し範を示すためにも、以下のような改善が必要ではないでしょうか?

ア.通常の質問事項は原則メールで行い、締め切り後時間を十分とり担当者がメールで回答・公開する
イ.国会議員が集まって直接行うのは、事前に提出された法案・議案への若干の質問と採決だけ行う
ウ.議論が必要な場合、少人数の委員会かWEB会議で担当者が行う
エ.議員が個別に意見や提案を述べる場合、SNSやHP、報道機関を使うなど、国民に訴える方法はいくらでもある

 こういった働き方改革についていけない議員の方は、官僚の残業時間を減らし、国会運営費の無駄を省くためにも、ITのツールを扱える次世代議員の方と交代する方が、国民にとってもよいのではないでしょうか?

核兵器廃絶への長い道のり

 10月24日、核兵器禁止条約の批准数が50カ国・地域に達し、来年1月にも発行できる見通しとなったことがわかりました。
 記事はコチラです☟

核兵器禁止条約、年明け発効へ 初違法化の国際規範



 記事中にあるように、米英仏ロ中の五大保有国をはじめ各保有国はすべて参加しておらず、不参加国には条約順守義務がありませんので、現状では実効性に疑問符が付くといわれています。
 日本も安全保障を実質アメリカの「核の傘」に頼っていることもあり批准していません。
 
 また、批准50か国という数は全世界の約4分の1を占めるわけですが、実は核保有国や日本だけではなく、欧州を中心に先進国や人口大国はほとんど批准していないのです。
 50か国の一覧をリンクしたウイキペディアでご覧ください。
資料はコチラ☟

核兵器禁止条約


 下にスクロールしますと批准国一覧が載っています。
 人口大国のブラジルやインドネシアは条約に署名(賛同するだけで実行する義務はない)はしていますが、まだ批准はしていません。
 ヨーロッパは超ミニ国家を除くと、著名な国はオーストリア、アイルランドしかありません。
 その他批准している国は、人口大国(人口1億人以上)ではメキシコ、ナイジェリア、ベトナム、バングラデシュで、欧州以外の先進国はニュージーランドしかありません。

 そして先進国であるオーストリア、アイルランド、ニュージーランドはすべて人口数百万人の小国ですから、GDP(国の経済規模)が上位の先進国は全く批准していないことになります。
 だから日本も批准しなくていいと言いたいのではなく、「核廃絶」は理想と現実のギャップがあまりにも大きいテーマだということです。
 地政学に多少明るい筆者から見れば、大国が絡む領土紛争や核兵器の脅威が少ない地域(中南米やアフリカ)の国や、国家予算が少なく軍事費を多くつぎ込めない発展途上国が積極的に批准する傾向が読み取れます。

 我が国がもし条約を批准しようとすれば、現実問題としてアメリカの核兵器を拒絶することにもなり、日米安全保障条約は破棄も含めて大幅な改編を余儀なくされます。ところが日本の周辺(中国、北朝鮮、ロシア等)も決して安定しているとは言えませんから、日本はほぼ自力で国土防衛策を考え実行しなくてはならなくなります。

 理想論者の方は、「対話、交渉が大事だ」とか、「誠意をもってお願いすれば、相手国はわかってくれるはずだ」などと言われますが、私の知る限り他国(近隣国等)との外交・交渉はそんなに生易しいものではなく、たとえ相手を貶めても国益を優先するのは当たり前です。
 
 長くなってしまいそうですので、日本の安全保障問題はまた別の機会にコメントするとして、 この先人類が滅亡しないためにも「核兵器廃絶」はどうしたら実現できるのでしょうか?
 筆者は軍事アナリストではありませんが、可能性がありそうな案を提示しますと、

① 核兵器を使用した国に対して最大限に厳しい罰則規定(長期の経済制裁や武力制裁等)を国連等で採択し、実効力を持たせる(国連の今の状況を考えるとかなり??ですが)
② 厳格な定期的な核兵器査察を実施し、核兵器の増産や隠ぺいがあれば①のような厳しいペナルティーを科す(これも査察機関自体の問題があります)
③ 現核保有国も含め、今後の新しい核兵器開発は一切禁止し、違反国は①のような厳しいペナルティーを科す(①と同様に不安あり)
④ 中立国・先進国の研究者を中心に核兵器(ミサイル)を無力化する装置(発射後破壊・無力化等できるなど)の開発に全力を注ぐ (*これが完成すれば、核兵器を持っていても無意味となる)

※ 上記施策が有効に機能するならば(特に④)、核兵器の廃絶を実現できる道が開ける(素人考え?)かもしれないと思うのですが…。

 私の案の実効性はともかく、世界中で市民が「核兵器廃絶」の機運を徐々に高めていきながらも、性急に核兵器の廃棄を求めようとはせず、国際関係の絶好のタイミングを利用しながら、少しでも実効性のありそうな交渉・決まり事を粘り強く地道に積み重ねていくしかないのでは、と思う次第です。

2019年度いじめ認知件数公表をうけてアゴラ-言論プラットフォームに投稿しました

 2日前に書いたブログを少し編集して、アゴラ-言論プラットフォーム‐に投稿しました。
記事はコチラです☟

いじめ防止対策推進法と文科省調査が招く「いじめ問題」の泥沼化



私のブログを定期的に見てくださっている方は、すでに元のブログ記事を読まれているかもしれませんが、多少手直しをしていますので今一度読んでいただけると嬉しいです。

 それにしても文科省は「いじめ問題」について、いったいどうしたいのでしょうか?

 いじめ防止対策推進法 第三条は、
「 いじめの防止等のための対策は、いじめが全ての児童等に関係する問題であることに鑑み、児童等が安心して学習その他の活動に取り組むことができるよう、学校の内外を問わずいじめが行われなくなるようにすることを旨として行われなければならない。」
と明記されていますから、いじめが行われなくなるようにしたいのだ、とは思います。

 ところが今回の問題行動等調査に関する文科省のコメントは、
大手M新聞記事:<(いじめ認知件数が増えたのは)文科省は「積極的に把握しようとする動きが広がったため」と評価する>
地方紙S新聞<「教員がいじめを掘り起こそうと努力した」。全国のいじめが61万件余りに上り、そのうち重大事態も大幅増の723件になったと公表した文科省の担当者は胸を張った。>

 さすがに「胸を張った」というのはマスコミの主観が入っていると思いますが、今回だけでなくここ数年いじめ認知件数が増え続けているのに、さも良いことのようにコメントするのは第3条と比べても明らかに矛盾します。
 「認知件数が増えるのは良いことだ!」というわけですから、では実態としていじめはどのくらい存在する(200万件? 500万件?)と考えているのでしょうか? どこまで穿り出したらいじめは減っていくのでしょうか?
 少なくともこの先どこかでいじめのピークがあり、そこから減少に転じるのでなければ、「いじめ防止対策推進法」は無用の長物ということにはならないでしょうか?

 この状況から私見でストーリーを作りますと、もともと文科省はいじめは根絶できず、絶対なくならないものと心の中では認識していた。しかしいじめをなくす法律を作らざるを得なくなったため、達成不可能なことを目指すより、いじめの報告義務を厳格に守り、不正(隠蔽等)を監視する正義の機関として、世間に存在感をアピールしたのではないか、と勘繰るのは単なる私の妄想でしょうか?

 実は私の地元県のいじめ認知件数は、小中高・特支のいずれも前年を下回っているのですが、
「いじめ防止対策推進法の施行により学校で積極的に対応する機運が高まり、伸び続けていた件数が初めて減少に転じた」
(新聞記事のまま)と分析しており、明らかに全国とは矛盾します。

 いじめ認知件数が減るのも増えるのも努力の成果??
 県レベルで減少に転じたなら全国もすぐピークに達する??

 いずれにしましても、文科省はこの大々的な全国調査の結果分析だけしてお茶を濁すのではなく、子供たちの救済策を見つけるためのデータとして利用し、できあがった「いじめ解決策」を迅速に実行すべきではないでしょうか?

 文科省の方はいじめの実態がよくわからないのなら、1か月でもいいから「いじめ対応派遣員」として特に大変な学校に常駐し、直接いじめの対処にあたることで、良いアイデアが生まれてくるのではないでしょうか?
 

書籍紹介「2020年大統領選挙後の世界と日本」(渡瀬裕哉著:すばる舎)

 今回は今注目を集めているアメリカ大統領選挙に関連した書籍を紹介します。
 タイトルの通り「2020年大統領選挙後の世界と日本」(渡瀬裕哉著)です。
 いつものようにアマゾンはコチラです☟

2020年大統領選挙後の世界と日本 “トランプ or バイデン" アメリカの選択



 アマゾンのページ「続きを読む」や、下の「出版社からのコメント」、レビューなどを読めば、この本の概要はわかってもらえると思います。

 日本人は情緒的なこともあるのか、大統領や首相を人柄や見た目の印象、弁舌などで判断されることが多いように感じます。私の周りでも、「〇〇氏は人が好さそう!」「△△氏は言い方がきついよね!」といった会話がよく聞こえてきます。

 もちろん学識・教養があり、人格に優れ人望も指導力もあれば言うことはありませんが、どこの国の最高指導者もパーフェクトな人間はまずいません。
 ではどんな資質がまず優先されるのかといえば、私の知る限りそれは「人柄」ではありません。

 外交とは、まさに最高指導者を中心に国同士が国益をかけて戦う舞台であり、本音を隠した駆け引きや策略が渦巻いています。そのため最高指導者の人の良さや誠実さは、かえって仇になりかねないのです。

 ですからあの言いたい放題で、決して人柄がよいとは思えないトランプ大統領は、日本ではあまり人気がありませんが、何だかんだ言われながら辞めずに4年間職務を果たしたわけですから、アメリカ国民はトランプ氏のこれまでの施策や実行力について、ある程度評価している面もあるのでしょう。

 日本にはアメリカCNNテレビ系列の報道がよく流れてきますが、CNNは「反トランプ」メディアの急先鋒ともいわれていますので、大統領選挙情報の偏り(トランプ氏のマイナス情報)に若干注意が必要です。

 アメリカの大統領選でトランプ氏、バイデン氏のどちらが勝っても、日本にそれほど影響ないのではと思いがちですが、どちらが勝つかで中国、北朝鮮、中東などへの戦略が変化する可能性がありますから、日本は対中国をはじめ、両方のケースに合わせた政策のシミュレーションをしておく必要があります。

 著者の渡瀬氏はアメリカ政治の詳しい情報を持っているだけでなく、ファクト・エビデンスに基づく冷静かつ客観的な分析をされる方ですので、本の情報は一般市民にもかなりためになると思います。

 私たち日本国民も単に好き嫌いで大統領選を見るのではなく、それぞれが勝ったケースを想定し、日本の将来にどのような影響をもたらすのか、あらかじめ予測しておく必要がありそうです。
 
 この本はただ単にどちらが勝つかという予想本ではなく、アメリカの政局を知り、今後のアメリカ・日本情勢を占う手助けとなる有意義な情報が盛り込まれていますので、興味のある方は是非お読みください。

再度いじめ問題について考察したい!

 文科省が毎年行っている「問題行動・不登校調査」の2019年度の結果(速報値)が公表され、全国の小中高校などのいじめ認知件数も明らかになりました。
 記事はコチラです☟

いじめ認知件数、最多の61万件超 浮かぶ対処の遅れ 19年度



 この結果を見て皆さんはどう感じられましたか?
 「いじめがますます増えていて深刻な状況だ!」
 「学校・教師はいじめをなくすための啓蒙や早期発見に、もっと真剣に取り組むべきだ!」
 「いじめをした加害者への処罰を厳しくするべきだ!」

 などと思われたでしょうか?

 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、私は学校現場で長年いじめ問題解決のために直接対処してきました。
 以前にも書いた通り、私は文科省いじめ調査の在り方をかなり問題視しているのですが、特に認知報告件数だけにとらわれてしまえば問題の核心を見失ってしまうことが大きいのです。
 いじめは心の内面の問題が大きく、定義に合致するのか報告すべきものなのか現場では判断に苦しむケースも多く、学校や自治体の基準の決め方によっても報告件数はかなり差が出てしまうのです。また文科省への報告自体が半ば目的化することで、様々な弊害も起こります(報告しても文科省が直接何かしてくれるわけではありません)。

 具体的に書きますと膨大な量になってしまいますので、すでに読まれた方には申し訳ありませんが、私のブログ過去記事にリンクさせていただきます。
 記事はコチラ☟

「いじめ」はなぜ法律(いじめ防対法)では解決できないのか?


いじめ被害への対処はどうしたらよいか?



 なぜいじめ問題の解決が一筋縄ではいかないのか? なぜいじめ防止対策推進法(定義の明文化等)が問題なのか? なぜ文科省のいじめ調査に弊害が多いのか? ある程度お分かりいただけたでしょうか?

 こうした調査報告と結果に一喜一憂する姿勢は、学校現場(子供・教師・保護者)を益々疲弊させてしまいます。
 私は何とかこの流れを変えたいと思い、これまでにも書籍やブログ、投稿記事等で問題提起をしてきました。
 特に拙著第3作「いじめの正体」は、私がいじめ問題解決のために全精力を注いで書いたものです。自己宣伝のようで多少気が引けますが、 Amazonの書籍をリンクしておきます。

いじめの正体――現場から提起する真のいじめ対策



もし「いじめ問題」に興味がありましたら、古本でも図書館での閲覧でも構いませんから、一度読んでいただけると嬉しいです。
 自身まだまだ力不足のため、世の中の流れはほとんど変わっていませんが、いじめの真の解決のために現場目線で粘り強く、機会あるごとに情報発信をしていきたいと思います。

プロフィール

わだしん

Author:わだしん
和田慎市です。公立高校退職後、私立高校で講師をしています。教鞭をとるかたわら、教師人生で学んだノウハウを多くの方に活かしてもらおうと、執筆・講演活動を行っています。H29年末に第三作「いじめの正体」(共栄書房)を出版しました。最近はアゴラ‐言論プラットフォーム‐に時々投稿しています。ご意見・情報交換はこちらへお願いします。なお、詳しいプロフィールはこちらから。

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