教師と生徒の自由恋愛はどこまで許されるか

 今回取上げようかどうしようか迷ったのですが、やはり自分の心の中の割り切れないもやもやした感情を拭い去れず、タイトルのようなちょっとデリケートな話題を取上げることにしました。
 まずは取上げるきっかけとなった記事を見てください。☟

県立高の男性講師免職 勤務先の生徒と性行為


短い記事ですが、皆さんはどのように思われたでしょうか? 
 私はどうしても教師(この講師)の立場での見解となりがちですので、特に部外者(教師以外)の方から見れば異論反論があるかもしれませんが、私がなぜ「懲戒免職」という処分に割り切れない思いを抱くのか、説明させていただきます。
 既婚の教師がどんな理由であれ、生徒と性的関係に至ったのであれば言語道断であり、厳罰に処されるべきでしょう。しかしこの件では、おそらく講師は独身であり、しかも生徒と相思相愛の関係であったということです。
 昔と比較するのは時代錯誤かもしれませんが、私が若い頃は教え子と結婚した先生はあちこちにいました。
 
 確かに性的関係については問題がありますが、あくまでも仮定として女子生徒の保護者が交際を公認しており、二人が結婚を約束(あるいは結婚を考えて交際)していた場合はどうなのでしょうか?(実は親に交際を反対されていながら陰で付き合っていたという状況であれば処分も致し方ないと思いますが…)

 「18歳未満の未成年に対する性行為」という面だけを見れば、県整備条例違反で警察に逮捕されるケースかもしれませんが、記事を見た限り氏名が出ていませんから逮捕されていない可能性があります。つまり単純に条例違反と言い切れない事案だと判断しているのかもしれません。
 またこの県整備条例そのものに関しても少し気になる点があるのです。
 ちょうど弁護士が質問に答えているネット記事がありましたのでリンクします。☟

純愛でもダメ?未成年との性行為について弁護士に聞いてみた


特に後半の部分をご覧ください。ケースバイケースとはしていますが、婚約か婚約に準じる関係であれば法律(条例)違反とはならない可能性が高いようです。
 そして、その下のケース2~4をご覧ください。ケース2のお互いが18歳未満であれば性行為をしても犯罪になりませんが、ケース3は高校生カップルでもありえますが、真剣な付き合いでなければ18歳の高校生は条例違反で処罰されるのでしょうか?
ケース4では同じ高校生でも18歳以上であれば条例違反で処罰されないようですが、相手が教師であった場合自治体(教委)はどのような処分をするのでしょうか?
 もう一点、現在の民法では女性は16歳以上で親の同意があれば結婚できるはずですが(2022年には18歳になるようです)、この記事のケースで女子生徒の親が結婚に同意していた場合、懲戒免職という処分は妥当なのでしょうか?

 確かにいくら独身で相思相愛だったとしても、教師という立場で生徒と性的関係を持つことは、学校の指導や周りの生徒への影響(事が公になった場合)もありますから、何らかの処分・指導は必要でしょう。
 しかし、仮に保護者公認で結婚前提であったような場合には、男性の将来の道をたってしまう「懲戒免職」の処分まではどうなのかと思ってしまうのです。例えば教委は報道関係には情報提供せず(つまり学校関係者や市民に知らせない)、2度と行為をしないように減給や厳重注意をし、勤務先は変わったとしても教師を続けられるような方法をとることはできないだろうか、とも思ったのです。

 現代は昔より教師の倫理観が厳しく求められ監視も厳しくなっており、先生方は多くのストレスを抱えるようになっています。甘いと思われるかもしれませんが、特に若い先生が常識の範囲内(付き合い方には十分注意が必要ですが)で、意中の人を見つけられるような環境と、状況次第ではやり直しのチャンスを認めてあげたらと個人的には思う次第です。
 
 あくまで仮定での発言であり実情は違うかもしれませんが、ケースバイケースで考える必要があるのではないかということです。
 外部の方から見れば甘いと思われるかもしれません。皆さんはどう思われたでしょうか?

子供間のトラブルに対する学校や保護者の対応

 今回は私が実際に相談を受けている「子供間で起こったトラブル」の対処で感じたことを記したいと思います。
 少し前、男子中学生の母親から電話相談を受けました。個人情報の関係で固有名詞はじめ詳細は書けませんが、まずトラブルを簡潔に記します。

 この男子中学生をA君とします。A君はどちらかといえば活発な生徒で友人も多い方です。
 A君は悪気はないようですが、言葉遣いが乱暴であったり不用意な発言(相手が傷つく?)をしたりすることが何度かあったようで、被害生徒(クラスメート)側の保護者が、
「子供が傷つき落ち込んでおり、学校にも行きたくないと言っている。」
 とクレームをつけている、というわけです。

 ただ、私は現場を見ていませんし電話でのやり取りだけですので、トラブルがどういうものであったのか、生徒の当時の言動を確認することができませんので、事実関係云々についてはコメントは控えます。
 私が今回この問題を取り上げたのは、トラブルに対する学校や保護者の対応が、まさに現代における教育問題を如実に反映していると思ったからです。
 しかも今回の場合、被害者?側が加害者?側を常軌を逸した行動で攻め立てるという、いじめ被害者=善、いじめ加害者=悪 という「善悪二元論」では到底説明できないケースでもあります。
 
 まず被害生徒側の問題点として、被害を受けたとされる生徒自身がどうしたいのかという意思表示がほとんどなく、保護者が前面に出てきてしまっていることです。
 わかっただけでも、①学校に直接乗り込み、学校側を糾弾しA君親子に謝罪を要求 ➁謝罪・話し合いの場で保護者が直接A君を恫喝(「おまえを学校に行かせない!」等人権侵害的な発言もあり) ③A君宅に直接電話をかけ、A君の父親が対応しているにもかかわらず「Aを電話に出せ!」と声を荒げた
といった言動があり、特に気になるのは大の大人が中学生を直接恫喝している点です。

 一方学校側で私が気になった点は、
 ④生徒から事実関係の確認がスムーズにいっていないようである ⑤事実関係があいまいのまま被害者側(保護者)の剣幕に押されて学校にA親子を呼び、謝罪・話し合いの場を設けている ⑥上記②の時も学校側が立ち会っていたが、保護者の恫喝に対して何の注意等もしていない ⑦生徒からの聞き取り内容や、学校がA君親子と話した内容を被害側保護者にそのまま詳細に伝えていると思われる
などです。
 相談を受けた立場上、ややA君側からの見方にはなっているかもしれませんが、これまでの経験則から上記の点については信憑性が高いと思われます。

 このことと最近の傾向を関連付けますと、保護者については、
ア.子供中心主義がさらにエスカレートしており、自分の子供のためならなりふり構わず行動する
イ.学校に対して遠慮せずに自己主張し、教師を対等かそれ以下にとらえている
ウ。保護者が前面に出過ぎてあれこれかき回すため、本音を言えない子供をかえって追い込んでいる

学校については、
ア.とくに被害者(と主張する?)側に気を遣うあまり、保護者に毅然とした対応が取れない
イ.学校によっては管理職の危機管理能力や指導力が低く、それが教員組織にも影響を与える
ウ.特に経験の浅い若手を中心に生徒指導のノウハウがわからない先生が一定数いるが、校務多忙のこともありベテラン教師・中間管理職・教頭が指導できる余裕がない

 つまり保護者の問題も大きいが、対処能力に疑問な学校の問題もあるということです。
 最後に教員として言わせてもらいますと、やはり教育委員会・校長クラスが文科省対応やマスコミ・外圧対策を能動的に考え、各学校教職員がやりがいと自信をもって子供たちの教育に専念できるように、ぜひ気概をもって運営してほしいと思います。

「ペットボトル10円」の自動販売機! さすが大阪です

 今回はちょっと面白ネタの話題を取上げます。
 タイトルの通りペットボトルが何と10円という自動販売機が大阪にあるというのです。記事はコチラ☟

大阪の謎…「10円」でペットボトル飲料が買える自販機 こんな安くて大丈夫?社長さんに聞いてみた


記事にあるようにやはり採算は取れないようですが、大阪の商売根性といいますか、自販機は赤字でも観光名所になって会社の知名度が上がっていけば、将来的には店全体の売り上げは増える可能性があります。
 また廃棄すれば売り上げ0円どころか廃棄料がかかりますから、10円でも売り上げが出た方がましという考え方は理解できます。
 
 それではこのやり方(賞味期限切れ間近の商品の激安販売)を、スーパーなどの生鮮食料品ではできないかと考えたくなりますが、どうも難しい面があるようです。
 当日賞味期限切れの商品は、販売業者が「捨てるよりは1割の価格でも売った方がましだ」と思ったとしても、もともと生鮮食料品は賞味期限そのものが短く、購入客がその日のうちに食べる割合も高いですから、「1割提示」したとたん客が殺到することが予想されます。これを毎日か1日おきに賞味期限の切れそうな商品が出るたびにやっていたら、客のかなりの割合が、賞味期限に余裕のある定価で売られている商品を買わなくなるかもしれません。
 そうなれば結果的に店全体での売り上げは減ってしまいますから、この自動販売機のようなことはできないのでしょう。
 聴いたところによりますと、スーパーでは賞味期限切れ寸前か切れたばかりの商品は、従業員が何割引きかで購入することがあるようです。
 市場価格を下げてしまう動きは販売店はどうしても避けたいところですから、一般客への激安販売ができないのはやむを得ないところです。
 ただ、社会全体で見れば「食品ロス」はできるだけ減らしたいところですから、販売市場外になる貧困家庭児童や介護老人施設、ホームレスへの無料支給を拡大することはできると思います。

 この10円自動販売機で思い出したのですが、昨年甲子園ツアーの時、夜に道頓堀界隈を仲間と歩いていたら、「キャバクラ 30分で千円」という看板を見つけました。大都市の相場は「50分 6千円」くらいだといいますから、まさに先ほどの自動販売機と同じ激安です。本当に大阪の商売は思い切ったことをします。
 
 生鮮食料品と違い、自動販売機なら賞味期限をあまり気にしませんし、どんなペットボトルが出てくるかわからない自動販売機にわざわざ殺到することも考えにくいですから、この10円販売機周辺の自動販売機には多少影響はあったとしても、生鮮食料品のような正規品の価格破壊が起こる可能性は低いでしょう。
 ただ大阪には100円の自動販売機は結構あります。甲子園駅のすぐ北にもあり、実際我々は甲子園見物のたびに100円ペットボトルを買っています。
 やはり食い倒れの大阪は個性あふれた存在感のある街ですね。

「事実が真実を明らかにするわけではない」

 前回に引き続き「和田独演会」第2弾です。すみませんがもう一度お付き合いください。
 私の座右の銘の2つ目は、上記テーマ「事実が真実を明らかにするわけではない」です。

 現代はテレビ、ネット、SNS, 紙媒体などから、毎日おびただしい量の情報が発信されています。あまりにも情報量が多すぎて、すべての情報を見聞きすることなど物理的にも無理でしょう。
 すると私たちはどのように情報を入手しているのでしょうか? おそらく平均的な人間は、
① 自分がアクセスするマスメディア(テレビ、ネット、SNS, 新聞など)はある程度限定され、
➁ 自分の好みや環境により、主に特定企業(TBS、ヤフーニュース、読売新聞など)から情報を取集し、
③ 自分の興味のある分野、同じ思想信条の記事、支持する著名人などの情報しか見聞きしない
 というようになるのではないでしょうか?

 そして知らず知らずのうちに、自分が賛同・同調できるメディア、サイト、著名人の情報が絶対に正しいと思うようになっていきます。
 確かに意見投稿サイトなどは別にして、マスメディアは明らかな嘘をつくことはほとんどしませんが(0とも言えませんが)、最近は「報道しない自由」をかなり行使しています。
 つまり報道しないことによって、国民が知るべき真実を意図的に伝えないわけです。例えばAの記事は事実として報道されても、Bの事実は結果的になかったことにされ、世論がA寄りに誘導されていくわけです。

 少し前にブログで取り上げた「イランのソレイマニ司令官殺害事件」でもお分かりでしょう。
 同じ人間である司令官が、一方の記事では「英雄」であり、他方では「テロリスト」なのです。お互い(あるいはどちらか)が、都合の悪い事実・情報を意図的に隠ぺいした可能性が高いのです。

 トランプ大統領に関しても、日本では盛んに「ウクライナ疑惑」が取り上げられますが、今回の弾劾裁判も含めて大スクープだと報道される割には、決定的証拠が見いだせないのか、スクープが連日継続して追求されることがほとんどありません。
 別にトランプ氏の味方をするわけではありませんが、ウクライナ疑惑の元々のきっかけは、民主党大統領候補バイデン氏の息子のウクライナ企業関連の汚職疑惑だったはずです。つまりトランプ氏の不正を追及するなら、バイデン氏と息子に対しても同様に事実関係を調査するのが公平なはずです(調査はしているかもしれませんが報道されない)。
 もちろんバイデン氏の息子の汚職が事実だったとしても、トランプ氏のウクライナ大統領への働きかけは別の行為ですから、もし事実であるなら裁かれるべきでしょうが、マスメディアは両者公平に調査・報道すべきだと思うのです。

 もう一つ、「事実が真実を明らかにするわけではない」身近な実例をあげます。
 少し前になりますが、ある年度A高校から県(教委)に報告された集団万引き生徒数が極めて多かった(確か70名前後だったかと)こともあってか、県が監査報告で学校名を公表したため、報道を通じて学校名が全国に知れ渡ってしまい、A高校は数多くの抗議や嫌がらせを受けてしまいました。
 学校名公表自体そのものに問題がありますが、このA高校の問題行動(集団万引き)は名指しで批判されほど深刻な問題だったのでしょうか?
 まず万引きの内容ですが、報告人数の約3分の2は校内の購買のパンをくすねた生徒達で、購買側の管理・報告のずさんさもあり、日を追うごとに増えてしまったようなのです。これは生徒が万引きグループを作り、校外で組織的・定期的に万引き行為を繰り返す状況とは全く異なるものです。

 もう1点は、県への万引き報告件数は、実際の万引き総数の氷山の一角に過ぎないということです。
 万引きの件数は、実際の万引き発生件数>店の万引き被害認知件数>店の犯人特定件数>店の犯人拘束件数>店から警察や保護者への報告件数>店から学校への連絡件数と、保護者から学校への連絡件数=学校から県への報告件数
と、右へ行くに従いどんどん減っていきます。
 今や保護者が正直に学校へ報告するケースは少ないですし、通常の万引きレベルでは警察から学校への報告はまずありません。
  つまり、万引きは悪いことには違いありませんが、正直に報告したA高校だけを批判するのは、まったく「木を見て森を見ていない」わけです。
 ちなみに私の勤務した学校は、一時期問題行動の年間懲戒件数(傷害、集団暴走などの凶悪事件含む)が百数十件にも達しましたが、学校名を公表されることはありませんでした。

 以上のことからも、私たちは特に感情を揺さぶられるようなセンセーショナルな報道や情報を見聞きした時ほど、事実が真実を示しているのか、冷静にチェックする必要があると思います。

*今日も長々と和田劇場にお付き合いいただきありがとうございました。

「世の中の出来事に100%も0%もない」

 今回は私の座右の銘の一つを紹介します。
 それはタイトルの「世の中の出来事に100%も0%もない」です。以下私の持論を展開するため、「和田独(毒?)演会」になってしまうかもしれませんのでご理解ください。

 日本人は極めて情緒的な民族のようで、犯罪等大きな出来事が起こるたびに関係者を「加害者」と「被害者」、「善人」と「悪人」に色分けし、同情や怒りをあらわにした感情論を繰り返す傾向があります。
 マスコミもそういった国民感情を刺激するように、報道等で感情移入し「善悪二元論」を展開します。

 しかし、冷静になって考えればわかりますが、世の中はそんなに単純ではありません。人は同時に加害者と被害者になることがあったり、善人が犯罪者になったりすることもあり、しかも善悪の基準というものはきわめて抽象的なものです。
 例えば次の問いの答えはどうなるでしょうか?

問1 教師に犯罪者はいないか?
問2 いじめの被害者は加害者にはならないか?
問3 いじめの根絶はできるか?
問3 社会的弱者(子供、老人、障碍者など)は皆善人か?
問4 マスコミは事実をすべて伝えているか?
問5 保護者・消費者の要望はすべてきくべきか?

 多くの方が予想したと思いますが、答えはいずれも問いの否定になります。(問1犯罪者もいる 問2加害者になることもある 問3根絶できない 問4事実をすべては伝えていない 問5要望のすべては聞かなくてよい)
 
 ところがそういった現実を知りながらも、市民社会(世の中)には「こうあってほしい!」という願望があります。例えば、
 「警察官・教師・医者・弁護士・公務員などは絶対に悪いことをしない(してはいけない)!」
 「いじめは悪であり、絶対に根絶しなくてはいけない!」
 「社会的弱者はかわいそうな人たちだから絶対に助けなくてはいけない!」
 「マスコミは公平公正に真実を伝えるはずだ!」
 「お客様(市民・消費者)が第一である!」

 そんな中、具体的にインパクトのある事件が起こると、
1.聖職である教師が犯罪を犯すとは許せない→過熱報道(教師叩き)→教師には悪い奴が多いのではないか
2.いじめを絶対許さない→いじめ防止の法律制定→過剰な調査報告→いじめ報告件数が増加
3.販売店や役所の対応トラブル→苦情・クレーム→ネット炎上→謝罪・撤回

 といった流れがよく起こりますが、
 1について、教師の犯罪発生率が全職業平均の4分の1以下だという事実はかき消されてしまいます。
 2について、いじめをなくす(減らす)本来の目的からは外れていくようです。
 3について、一部のクレーマーの要望を聞いたことが、多数派の意見(世論)を無視することになります。

 つまり世の中の出来事に100%も0%もないのに、外圧・感情論に押され、パーフェクトに達成するための方策を無理にとってしまうため、矛盾が生じ余計に問題をこじらせることになるわけです。

 1つ面白い例をあげます。
 マスコミや世論は、「社会的弱者である子供は<絶対善(良い子)>であり、たとえ魔が差して悪いことをしても過ちに気づき更生でき、根っから悪い子などいない。」という論調が主流だと思います。
 それでは更生不可能な連続殺人犯(大人)の子供時代はどうだったのでしょうか? 子供が絶対善だとするなら、まさか20歳になったとたん急に極悪人になるのでしょうか? 明らかに人間の連続性を無視していることがわかると思います。

 日本では凶悪事件が起きるとその職業を取上げ批評を加えることが多いと感じるのですが、どんな職業・身分にも良い人と悪い人はいます。
 教師、弁護士、警官、医者にも一握りは悪い人間がいますし、無職や日雇い労働者の人たちが皆悪い人間であるはずもありません。同様に子供や老人にも、必ず良い人間と悪い人間がいます(子供の場合の立ち位置は常に流動的ですが)。

 結局、世の中で起こるどんな出来事・人間関係もすべてケースバイケースであり、固定観念・偏見や偏向報道に左右され、善悪二元論を展開してはいけないと思うのです。
 先入観念を排し公正に物事をとらえ、情報を正しく判断できる人間でありたいと私は思います。
 
*和田劇場にお付き合いいただき、ありがとうございました!

書籍「日本を殺すのは誰よ!」を紹介

 今回はちょっとユニークな本を紹介します。
 「日本を殺すのは、誰よ!」(新井紀子・ぐっちーさん著:東邦出版) アマゾンはコチラ☟

日本を殺すのは、誰よ! (日本語) 単行本(ソフトカバー) – 2018/12/7
新井 紀子 (著), ぐっちーさん (著)



タイトルは過激ですがいたって建設的な本で、とにかく著者お二人は、私のような平凡な人間にはとても考え付かないすばらしいライフスタイル・発想を持っています。この前私が述べた「地方創生」に関しても、斬新なアイディア(実際の成功例を含む)を提示してくれていますので、特に起業家の方は参考になると思います。
 ただ「地方創生」に関して言えば、「集客競争をして負ける自治体が出るのは当然!」という見方は、人口減少が進む日本全体をマクロにとらえた場合には同意しかねるのですが、個々にみた場合、補助金に頼らず独自に自治体とその住民が生き生き暮らせるようなアイデアは大変参考になると思います。
 また、著者が補助金に頼る「お役所行政」を批判している点は、私も全く同感です。
 若い起業家の方が読むとよい本ではありますが、実は50代以降の中高年の方が第二の人生を歩む際にも、大いに参考になるのです。
 特に第5章 50歳以上のオジサンが生きる道  第6章 これからの日本はトラスト   は私のような中高年の方にも是非読んでいただきたい部分です。
 私は読んでみて「なるほど!」と思わせられるところが何か所かありました。
 その中の「使えるオジサン8か条」を紹介しておきます
 ① 本当の友人を作る  ② 若者に興味を持つ  ③ 人の話を聞く  ④ 大企業の経験をとうとうと語らない
 ⑤ 金を出す  ⑥ 見守る忍耐力を発揮する  ⑦ 女性を蔑視しない  ⑧ 可愛い中年(老人)であること

 確かに著者の言うように、特に男性は現役時代の栄光(実績)・肩書にこだわる傾向があり、過去を引きずり環境変化に対応できない融通性のなさが、第二の人生での失敗につながる可能性は高いでしょう。

 私は自己診断ではありますが多少融通性はあるようです。著者は「60代でも使える人」を、「自分の過去を振り返らないで、常に次のターゲットにチャレンジし続けているタイプ」と述べていますが、確かに公立学校退職後の私の第二の人生は、「チャレンジし続ける」は言い過ぎですが、かなり自分自身で切り開いてきたと思えるからです。

 現勤務校への就職はとても自分一人の力ではできませんでしたが、対外的な活動はすべて自分一人で考え実行に移し、実現してきました。
 拙著の出版については、原稿の書き上げ・推敲から、出版社への売り込みを一人で行いました。原稿完成に8カ月、その後出版社の採用がなかなか決まらず、さらに数カ月を要した時には正直あきらめかけました。
 しかし、「自費出版では自分の経験・活動を全国の多くの方に知っていただくことは難しい」と思いなおし、大手を諦め中小の出版社に交渉し続けたところ、共栄書房(花伝社)の社長さんが商業出版として引き受けてくださったのです。
 この時の感動は今でもはっきり覚えています。その後多少の実績を作れたこともあってか、第2作、第3作まで出版していただきました。
 また商業出版できたことで、講演プロデュース会社へも割とスムーズに講師登録出来ました。ただ講師登録はできたものの、それまで講演実績のない地方の無名な教師には簡単に講師依頼が来るはずもありません。
 ところが登録して1年半ほどたったころ、北海道の私立学校協会から講演依頼が来たのです。事務局員の方がたまたま私のホームページをみて、「講演テーマにふさわしい」と決めてくれたのです。
 実はこのホームページも低額なHP制作会社を自分でさがし、決められたテンプレートにすべて自分で打ち込み作成したものです。この努力が報われたのでしょうか?
 その後は活動実績などを評価していただき、毎年全国から少しづつ講演依頼が来るようになりました。

 このように私は第二の人生を自分で切り開いてきたのですが、スーパーマンでも何でもなく平凡な人間です。しいて言うなら実現できたのは、絶対に「本を出版したい!」「先生方や学生のために講演を行いたい!」という強い意志があったからでしょうか。
 若い方はもちろんですが、私のように第二の人生へ入る方も、ぜひ過去にとらわれずフロンティア精神で新しいことに挑戦してみてください。ただ悲壮感漂うような張り詰めたやり方ではなく、人生を楽しみながら余裕をもって行うのが良いと思います。
 

人口減少の中での地方の活かし方

 前々回のブログで「人口減少下での地方創生」について、その問題点と対策を書きました。
 
 その対策の中のまず、①と⑥道州制のように国土を10前後にでもブロック分けし、自主財源を増やし自治権を拡大する
について補足します。
 アメリカやドイツのような連邦制とまでいかなくても、例えばそれぞれの州(今の〇〇地方程度の広さ)が、国の補助金なく運営できるように自主財源を増やします。
 具体的には国税である所得税・法人税の大部分を地方税に鞍替えし、一気に州(自治体)の税収を増やすのです。そして大きな自治権を持つ代わりに、財政はできる限り自力(企業産業が少ない一部エリアを除く)で行うようにします。
 すると各州(自治体)は赤字にならないように税収を増やそうとしますが、税率アップは住民の支持が得られないでしょうから、理想は企業の収益や個人の所得自体が上がった結果、法人税・所得税が増えていくことです。
 そこで州内の特徴を生かした地場産業や地域色の濃い起業家を育て、州民の就業機会も増やすことができれば、企業収益や個人所得の増加にもつながるのではないでしょうか。
 
 これまで日本社会は、あまりにも補助金(バラマキ)行政が横行していたのではないでしょうか?
 その最たるものが地方税交付金であり、ほかにも何か事業が決まると関係自治体に補助金が支給されることがよくあります。
 補助金は与える側の国が地方をコントロールしやすくなりますし、受け取る側の自治体のほうもいざとなれば国が助けてくれるだろうという依存体質を生みます。さらに仲介役の政治家や地元実力者に不透明な金が流れることにもなります。
 結局民間企業ではありえないようなずさんな経営となり、無駄な投資や生産性のない補助金のバラマキが行われ、慢性的な赤字経営に陥っている自治体が多くなっています。
 繰り返しますがそういった自治体の甘えをなくすためにも国税による補助金はできる限り避けたいところです。

 次は②大々的な自治体の統合 と ③国による限界集落や山間地の直接管理、食料基地の整備 ④ハイテク工業地区、観光・レクレーション地区、教育・研究地区などの配置 についての補足です。
 国と自治体が連動・連携して行い、自治体の数を減らすだけでなく効率化をはかるとともに、国・県・市町村でダブっている行政・事務も整理すれば人件費等もかなり減らすことができます。
 例えば都市域内や近郊地区の空き家は生活保護者用住宅や介護住宅に再利用し、所有者・相続者不明の土地・空き地・山林などは、国が速やかに回収管理できるように法整備することで国土全体の効率よい再配置がしやすくなります。

 そして州(自治体)は⑤コンパクトシティ(住居地区・医療施設・仕事場隣接型)を建設整備することで、時間のロス(生活の不便さ)を減らせますが、それと並行して都心から遠い不便な過疎地域は自治体の管理を離れ国がイニシアチブをとって、③④の食糧基地、工業地区、観光地などを整備していくのです。

 そして私たち市民も役所への依存体質を改め、生活保護、医療補助、教育補助等何でも役所が面倒見てくれると思わずに、人口減少社会では社会保障費をはじめとする個人の税負担が増していくことは理解しなくてはなりません。
 この超人口減少社会においては、各人が能動的に自分たちの街を活性化して収益を増やす方法や税負担等を我慢し節約する方法を考え、自助努力をしながら役所とギブ&テイクの関係を作っていくべきではないでしょうか。

宿泊無断キャンセルで190万円分のポイント獲得

 前回の「地方再生」に関して少し補足したいことがありますので、整理したうえで次かその次当たりのブログに書きたいと思います。

 さて、今回タイトルの記事を新聞で見つけたのですが、「こんな手口もあったのか!」と私は正直驚いた次第です。
関連ネット記事を2本リンクします☟

宿泊無断キャンセルでポイントを不正に得たか 親子を逮捕 京都


無断キャンセル2200回? Tポイント不正取得? その手口は


 私も宿泊予約サイトでホテルをとることがほとんどですが、レストラン予約などと違い無断キャンセルすればキャンセル料が発生しますから、「キャンセルによるホテル側の被害はそれほど多く発生しないのでは?」と思っていたのですが、記事を見てネット予約の盲点がよくわかりました。
 多少の推測も交じりますが、犯人が僅か8カ月間で190万円分ものポイントを荒稼ぎできた理由として、

① 犯人の利用した宿泊予約サイトの登録情報(カード・口座情報等)が少なく、チェックが甘いこと
② 犯人が大量のヤフーIDを取得し、サイトを通じてたくさんの偽名・偽連絡先を入力して予約したこと
③ 割引(ポイント還元率)の高い当日予約を狙ったこと
④ 宿泊施設の約2割が宿泊予約サイトへのキャンセル連絡を忘れ、ポイントが還元されてしまったこと

があげられます。通常のポイントは100円につき1ポイントですから、ホテルの損害額8160万円×0.01の20%分は16万円ほどですが、当日予約のポイントが約10倍であるなら、記事にあるようにポイント190万円分を獲得したのも納得がいくところです。

 この事件を教訓にして、さしあたり次のような対策は施しておくべきかもしれません。
㋐ 宿泊予約サイトの登録情報を厳格にし、カード・口座の登録は義務づけ、カード会社等が必ず本人確認する
㋑ 短期間でのID取得数を制限する
㋒ 無断キャンセルが複数回あった予約者情報(ID・氏名等)(ブラックリスト)を宿泊予約サイト業界で共有する
㋓ 当日予約は直接電話で受付けるか、予約後必ず電話確認し、連絡が取れなければ予約を受け付けない
㋔ ㋐とも連携し、宿泊施設は無断キャンセルの場合、確実にキャンセル料をとれるシステムを作る
㋕ キャンセル後サイトへの連絡が確実に行われるようにし、ポイントが還元されないようにする

 大半のユーザーは良識的であるなか、ごく一握りではあってもこのような不届き者が悪知恵を働かせる社会ですから、施設・サイト側も無批判な「お客様第一主義」から脱却する必要があるかもしれません。

ゼロサムゲームと化した自治体の人口争奪戦

 かなり以前に人口減少下での地方再生について問題点を指摘したことがありましたが、私が定期購読している月刊誌「Wedge」(宣伝になってすみません)2月号のテーマが「幻想の地方再生 ー 東京の一極集中は止まらない ー」でした。
 早速記事を読みますと、なかなか核心をついていると思える寄稿が多くあったのです。
 中でも特に編集部(浅野氏)の記事(part2)は、ゼロサムゲームと化した自治体の問題を鋭く突いており、私の見解とほぼ一致するものでしたので、紹介したいと思います。記事はコチラ☟

過熱する子育て世帯争奪戦に自治体が疲弊する理由
幻想の地方創生 東京一極集中は止まらない


 月刊誌紙面の記事はWEBではダイジェスト版になってしまいますので、核心部分の書かれた最後のページを画像で掲載させていただきます。少々見にくいですが拡大すれば読めるのではないかと思います。
IMG_20200122_083206.jpg

 かねてから私は自治体の人口争奪戦を問題視しておりました。
 日本の人口はこの先数十年にわたって減っていくのですから、人口誘致策が成功して自分の自治体の人口が多少増えたとしても、そのあおりで何倍もの周りの自治体の人口減少が加速するのは目に見えています。
 各自治体に「地方創生プラン」を立てさせて煽る国の方もどうかと思いますが、自分たちのことしか考えず、なりふり構わない人口増加策をとる自治体にも問題があります。実はふるさと納税も同じような問題を抱えています。

 自治体に丸投げし市場原理に任せて競争させ、その結果負けた自治体はどうするのでしょうか? 企業間競争と違い自治体には移動しようにもできない住民がいるにも関わらず、企業と同じように倒産・合併を繰り返せとでもいうのでしょうか?

 やはり国が広い視野をもって日本の国土全体をながめ、将来の人口減少対策のイニシアチブをとらなければ地方自治体は疲弊する一方だと思います。
 例えば、私の国土再生プランの一例ですが、
① 道州制のように国土を10前後にでもブロック分けし、自主財源を増やし自治権を拡大する
② 思い切って自治体の統合を大々的に行う
③ ②に連動して限界集落や山間地は国が直接管理し、食料基地(水田、牧場、果樹園、林業地域など)に生まれ変わらせる

④ ③と同様全国にバランスよく、ハイテク工業地区、観光・レクレーション地区、教育・研究地区などを配置する
⑤ ③④と連動してコンパクトシティを作り、住居地区・医療地区をできるだけまとめる
⑥ 国税と地方税の比率を逆転させ、各道州やその下の自治体が自主財源で行政ができるようにし、企業が少なく税収(法人税など)が一定基準に満たない自治体のみ、国が補助金を出す

など、大規模で長期間にわたるものが多いでしょうが自分なりに考えてみました。
 とにかく全国すべての地域・自治体を何とかしようということ自体無理ですから、国は心を鬼にして、旧自治体で無人エリアが生まれるくらい思い切った人口(居住)配置を考えるべきではないかと思います。
 つまり日本列島・島を居住(都市)エリア、農業・工業・林業・漁業エリア、観光エリアなどにざっくり分けてバランスよく配置し、適正な人口移動を後押しし、国防面からも国は人が住まない地域や国境(領海等)・離島の管理を直接行うのが良いと思うのです。

 この人口大移動は、特に過疎地で生まれ故郷を離れたくない高齢者の方には大変つらいことでしょうが、日本の人口の減り方というのは、世界で未曽有の長期的大減少なのです。
 政府・官庁が嫌われ者になって大ナタを振るわない限り、効果的な人口減少対策は望めないと思うのですが…。

ズバリ日本の教育の問題点を指摘した寄稿!

 大学入試センター試験が終わり、いよいよ本格的な大学受験期間に突入しました。
 今年度は、次年度からスタートする「大学共通テスト」の目玉であった英語民間検定試験や記述式問題の導入が見送られたり、働き方改革の一環として教員の変形労働時間制導入が現実化したりするなど、教育界を震撼させるような動きが多く見られました。

 私が現役の教員として危惧しているのは、学校現場つまり児童生徒・教員・保護者等の要望や実態をほとんど把握しないまま、政府(文科省)や国会議員、さらには著名な大学教授や教育評論家などが、ああでもないこうでもないと大騒ぎし、過去の教育(制度)の検証も不十分なまま、闇雲に新しいことを始めようと「教育改革」のアドバルーンを上げてしまうことです。

 そんな心配の種は尽きない中、昨日(20日)のヤフーニュースに、まさに日本の教育の問題点を的確に指摘していた記事がありましたので、リンクいたします。記事はコチラ☟

足元の教育が危ない―大学入試改革よりも公教育の立て直しを



 記事は大学入試制度の問題、社会不安が教育改革を急き立てること、真の高大連携とのズレ、大学入試改革による学校現場の翻弄、教員の絶対的不足、教育予算の減少、英語の必修化等教員のノルマが増えて教員のなり手が減る、変形労働時間制導入の愚 など、ほとんど私が言いたかった問題点が指摘されているのです。
 特に教育関係者の方や学校に通うお子様のいる保護者の方は、少し長いですがぜひ読んでみてください。

 繰り返しますが日本の教育は、ほとんど現場を知らないお偉方が上意下達により教育行政をコントロールし、子供達や学校(教員)の要望・実態をなおざりにしたまま、改革に名を借りたご自分の「実績作り」にいそしんでいるのではないか、と考えるのは少々思い過ごしなのでしょうか?

 皆さんはこの記事を読んでどのように思われましたでしょうか?

プロフィール

わだしん

Author:わだしん
和田慎市です。公立高校退職後、私立高校で講師をしています。教鞭をとるかたわら、教師人生で学んだノウハウを多くの方に活かしてもらおうと、執筆・講演活動を行っています。H29年末に第三作「いじめの正体」(共栄書房)を出版しました。最近はアゴラ‐言論プラットフォーム‐に時々投稿しています。ご意見・情報交換はこちらへお願いします。なお、詳しいプロフィールはこちらから。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
リンク