選抜高校野球 準々決勝は大熱戦!

 平成30年度最後の日、甲子園では準々決勝が行われ、4試合中3試合が1点差、2試合がサヨナラという大熱戦でした。
 昔から甲子園は準々決勝が一番面白いといわれるのですが、まさしくその通りになったわけです。
 
 私も仲間と夏の甲子園は毎年1泊2日で見に行くのですが、外野席(レフトスタンドが多い)でほぼ1日じっくりと観戦するのが恒例です。一昨年までは外野席は無料だったのですが、残念なことに昨年から有料(確か千円)となってしまいました。しかし、途中退出はできませんが、1日のんびり3~4試合見られるのなら安いものです。
 そして春の選抜の準々決勝は1日4試合一気に行うわけですから、高校野球ファンにとってはたまらない1日となります。
私は今日は午前中家事、午後は妻と外出したため、第1~3試合は一部分しか見ていませんが、第4試合は後半ある程度テレビ観戦することができました。智辯和歌山対明石商の試合だったのですが、1点を争う好ゲームとなりました。両校とも打撃には自信を持っており、鋭い打球が飛ぶのですが、両投手・守備陣が踏ん張り、3-3の同点で9回を迎えるのです。
 途中印象的な場面がありました。終盤ピンチに立った明石商の2年生エースの顔がアップで映されたのですが、その表情が私から見てすばらしい勝負師の顔つき目つきだったのです。気合だけですべて勝てるとは言いませんが、技量が五分五分であったなら、最後に雌雄を決するのは気持ち・集中力の強さです。
 私の予想通り、彼は打者を上回る最高のボールを投げ込みピンチを切り抜けたのです。一方の智辯和歌山の投手も何度もピンチを切り抜けるすばらしい投球をしました。
 私は最後まで画面にくぎ付けになったのですが、9回裏明石商一の好打者である1番打者が目の覚めるようなサヨナラホームランを放ち決着がつきました。この1番打者は先頭打者ホームランも放っており、最初と最後をしめるという離れ業をやってのけたのです。
 高校野球の在り方(野球留学、奨学金・授業料免除、大会運営、マスコミ報道等)には様々な問題がありますが、実際に試合をしている選手たちは、プロ野球とは一味違った全試合トーナメントのガチンコ勝負であり、その勝負を諦めない全力プレーが、このような筋書きのない感動ドラマを生むのでしょう。
 高校野球だけではありませんが、どうか純粋な高校生の戦いや野球ファンを商業利用するような運営・放映の方向に流れないことを願っています。

イギリスのEU離脱(ブレグジット)離脱案3度目の否決!

 イギリスのEU離脱について政府の示した離脱協定案が3度目の否決となりました。これによって離脱の延期は4月12日までとなり、残された日はわずかとなりました。
 離脱賛成派は「イギリス独立の日」となるべきだった29日に実行できなかった政府・議会を批判して数千人規模のデモを行い、離脱反対派もデモや抗議を行っています。一体イギリスはどこに行くのでしょうか?

 私だけでなくほとんどの日本人はイギリスの詳細な動きをつかめない状況ですので、軽はずみなことは言えませんが、多くの方はどうして貿易面などで不利になるにもかかわらず、イギリスはここまでEUを敵に回しても離脱妥協案をのまないのだろうと思われるでしょう。
 私のはかない知識ではありますが、まず考えられることとして、日本では「EU絶対善」の先入観念が強いことがあります。たしかに「元祖地域経済共同体」であり、他の地域の見本となるような貿易の自由化をいち早く進め、消費者にとってはEU域内のどこからも関税のかからない安い商品を手に入り、労働者も自由に好きな国で働けるわけですから、いいことだらけのような気がします。
 もし、全世界すべての国家間で完全自由貿易が行われるなら、どこの国の消費者にもメリットはあるかもしれませんが、現実にそのようなことになれば、資源がなく穀倉地帯もなく工業も発達していない発展途上国は、輸入品に関税や品目・数量制限をかける保護貿易をしないとほぼ100%輸入品だらけになり、輸出品も競争に負けほとんど買ってもらえず、国の経済は崩壊してしまうでしょう。
 ですから現実的には各国は経済発展・経済格差などを考慮しながら、大なり小なり関税や部分的な制限をしたり、国が補助金を与えて産業を保護したりせざるを得ないのです。
 EU域内は確かにほとんど自由ですが、例えばもし農業大国アメリカと完全自由貿易を行えば、関税がかからないことでEUより安い小麦やトウモロコシが大量に流入し、EUの穀物農家は大打撃を受けるでしょう。
 確か自動車を巡ってだったと思いますが、昨年トランプ大統領がEUの保護貿易を批判した時、調べてみますと確かにアメリカ→EU輸入品の関税の方が、EU→アメリカ輸入品の関税より高かったのです。つまりEUは域内は自由貿易であっても域外の国に対してはかなり保護貿易を行うというダブルスタンダードをとっているわけです。
 ですから世界各地域で人口(市場)の大きい、資源や農工業生産力のある少しでも有利な経済圏(アセアンやNAFTAなど)を作ろうとしているのです。こういった大きな経済圏に入れない国はどうするのかといえば、個別に2か国間などでFTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)を結ぶわけです。最近も日本とEUがEPAを締結しましたね。

 そうしますとイギリスがEUを離脱しても貿易のすべてがマイナスになるわけではなく、EUとの間では関税等で貿易が多少制限されても、アメリカや日本など域外の国と個別にFTAやEPAを結べば、いままでEUが保護貿易をしていた国とは逆に自由貿易ができることになり、ある程度EUとのマイナス分をリカバーできることになります。

 またロンドンは世界3大証券取引所の一つであり、電子マネーは国境に制約されず移動しますから、金融のダメージも少ないかもしれません。
 さらにイギリスはシェンゲン協定(人の自由な移動)に加入しておらず、移民の受け入れ制限もしやすいですから、ブレグジットはトータル的には果たしてプラスなのかマイナスなのか、わからないというのが正直なところではないでしょうか。

 私たち日本人が「EU絶対善」と考えてしまう理由として、大手マスコミのほとんどがEU支持の論調であることも大きいと思います。ニュースでやたらと自由貿易を支持し、自国中心主義を批判するニュースばかり聞かされては、「イギリスはおかしい!」と思うのは当然かもしれません。
 さあ果たしてイギリス政府・国民は馬鹿なのか賢いのか、2~3年後あたりにはその答えが出るかもしれません。

阪大教授が9200万円不正受給!

 ちょっと目を疑うような汚職のニュースが目に入りました。
 ヤフーニュース(毎日新聞)によりますと、大阪大学は29日、大学院高等司法研究科の教授が、出張費の虚偽請求などで2004年以降、計9195万円を不正に受け取っていたと発表しました。阪大は返還を求め刑事告訴を検討しているといいます。
 一方教授は「重大な事実誤認がある」として、裁判で争う姿勢を示しています。
 
 主な虚偽請求の内容は、架空の賃貸契約書提出による住居手当・通勤手当の受け取りが1473万円、東京ー大阪間の交通費を出張費として申請した受け取り分、東京の知人宅滞在中の宿泊代、研究調査目的と偽った国内外への私的な旅行等では10年間604件で7522万円の不正使用、タクシー乗車券の不正使用が771件で199万円と、まあ唖然とするような内容です。

 15年間で約1億円ですから年間平均で600万円となり、ほぼ年収に相当します。退職金よりもはるかに多い額を不正に受け取っていたわけですから、学校関係では超ド級の汚職といえます。
 この教授の公私混同、図々しさにはあきれるばかりですが、私が不思議に思ったのは、これほどまでの派手な研究費、出張費の請求をしていて、事務職員等が不正をチェックできなかったのかということです。
 高校ではここまで派手な汚職は到底できません。私自身公立高校時代100%運動部の顧問でしたが、後半の20年は特に出張のチェックが厳しくなり、車の燃料代もほぼ実費でした。そして土日の近場の練習試合などは、面倒くさくて出張伺いを出さなかったこと(つまり出張費は0)も何度かあったくらいです。
 運動部の先生は大なり小なり同じだと思いますが、ある時、退職までに自己奉仕した衣類・用具代、生徒の飲食費、そして特殊勤務手当がつかない平日の残業代(仮に時間400円と計算)を概算してみたのですが、少なく見積もっても1000万円以上はただ働きしていたようです。 それなのにこの教授は……(怒)。
 高校と違って特に旧帝国大学ともなると財源が豊富で事務の扱う金額も大きいのかもしれませんね。1教授の9千万くらい大したこともなく、怪しいとも思わないような額なのでしょうか。ただ、大学の先生も多くは真面目に働いており、地方の私立大の知人(教授職)も、購入する書籍代に制限があり、コピーの枚数も報告させられるといいます。
 ですからこの阪大の教授は極めて特殊かもしれませんが、中学高校ではありえないレベルの金額の汚職であることは確かであり、大きな総合大学などはもう少しチェック機能を強化すべきかもしれませんね。

甲子園、注目の星稜ー習志野 戦で、捕手のサイン盗み疑惑!

 春の選抜甲子園も2回戦に入り、実力伯仲の試合も多くなりましたので高校野球ファンにとってはたまらないでしょう。
 そんな中、今日の第3試合は優勝候補筆頭と目される星稜高校(石川県)と一回戦で快勝した習志野高校(千葉県)が対戦し、好ゲームとなりました。
 私はその時中学野球の指導をしていたためテレビ中継を見ていませんでしたが、「やや星稜有利か」と思いながら練習の合間にネット速報を見たところ、なんと習志野がリードしているではありませんか。試合はそのまま習志野が3-1で勝ったのですが、高校野球の一発勝負は、投手のコンディションや打線と相手投手との相性で情勢がガラッと変わったりしますので、「まあ、こういう結果もありうるな」とは思いました。
 ところが夕方ネットニュースを見ると、「星稜監督、相手控室でサイン盗みを猛抗議!」と過激なタイトルが出ているではありませんか。確かにランナーコーチやランナーが、捕手のサインを盗んでバッターに教えることは禁止されていますから、星稜の監督が試合途中に審判団にアピールし、試合後相手控室まで行って抗議していることから推測しますと、習志野高校がサインを盗んだ公算は高いかもしれません。
 しかし、捕手のサインを盗む行為が禁止されているとはいえ、具体的なペナルティー(ボークのように1進塁を与えるとか、退場など)はなく、あくまで注意事項なのです。しかもあからさまな行為(例えばテレビでも盗む行為がはっきりわかり視聴者から苦情が入るなど)でなければ審判団も厳しく追及するのは難しいかもしれません。

 星稜高校ファンには申し訳ないですが、厳しい見方をすれば抗議があったのは1-1同点の4回途中であり、一旦審判団が協議していますから、その後のあからさまなサイン盗みは習志野もしにくいですし、2点目の決勝点もエラーで入った点です。もちろんその後サイン盗みはなくても、応援者からすれば「サイン盗みでバッテリーは動揺したのだ」といわれるかもしれません。
 しかしながら、ホームラン判定の誤審とかで勝負が決まったわけではありません。私から見れば「注意事項」である行為について、試合が終わってから監督さんが相手チームに直に抗議に行くのは感心しません。まだ大会本部に今後の調査・検討を依頼するというならわかりますが。

 私はサイン盗みを見逃せと言っているのではありませんが、甲子園に出てくるチームの多くは、勝利への執念に並々ならぬものがあります。そのため違反しない範囲で相手をだましたり、心理作戦を仕掛けたりするのは当たり前に行われていると思われます。一発勝負のトーナメント大会では、相手の仕掛けをどのように跳ね返し、逆に仕掛け返すかも勝負のカギとなるのです。
 
 さて、星稜高校といえば30代以上の方ならわかると思いますが、あの松井秀喜選手が甲子園での明徳義塾との試合で、全打席敬遠をされるというショッキングなことがありました。当然のごとく明徳義塾の馬渕監督は、全国の野球ファンから「卑怯だ」「正々堂々と勝負しろ!」と厳しい批判にさらされました。
 日本人特有の「情」の部分が働くのはよくわかるのですが、私は当時の星稜の監督さん(名前もわかってしまうでしょうが)が試合後発した「松井には逃げずに正々堂々勝負してほしかった」という旨のコメントに違和感を覚えたのですが、それは応援団やファンのコメントであり、監督の言う言葉ではないと思えたからです。
 甲子園は一発勝負で負けたら終わりです。馬渕監督としてはどうしても勝つための秘策であり、ルール違反ではないのです。しかもよく考えればわかりますか、敬遠というのは安打1本とほぼ同じで自動的に塁に出られるのです。つまり明徳は5打席分わざわざ出塁させてくれているわけです。
 ですから厳しい言い方をすれば、星稜監督は悔しさを表明する前に、松井の後ろを打つ打線が松井をホームに返しきれなかった力不足を反省すべきではないかと思うのです。

 もちろん面白い野球や松井選手の活躍を見たいという一般のファンからすれば「汚い」作戦でしょうが、私は自分の監督時代、愛知県の有名私立校の監督が、勝つためなりふり構わずカット打法・四球作戦をとってきたことをよく覚えています。学校の看板を背負い、自分の首がかかってるかもしれない特に私立校の監督は、現在の状況では勝利至上主義にならざるを得ない面があるのです。
 
 習志野高校がルール違反を犯したならそれはまずいことですが、そのようなことが起こる背景として、現在の高校野球が学校・OB・地元市町村や県の大きな期待を背負わされていることを理解したうえで、現状がまずいのであれば高校野球の在り方そのものにメスを入れる必要があるのではないでしょうか。

新しく管理職になられる方に向けて

 いよいよ平成30年度もあとわずかですね。この時期、街では連日のように送別会が行われているようです。
 私の住んでいる地区の公立学校は、例年3月29、30日(今年は休日との関係で28,29日でしょうか)に職員の送別会が行われることが多く、夜の街はまさしく教員だらけになってしまいます。そのため幹事さんは2次会の会場確保に奔走することになり大変な日となります。

 さて、教員に限らず一般企業でも新年度に転勤・昇進する方はかなりいるのではないかと思います。そこで今回は管理職経験者の端くれとして、新しく管理職になられた方に向けて僭越ながら少しアドバイスをしたいと思います。
 ただ、業種・職種や規模によってあまり当てはまらないこともありますし、結局は自分自身の問題ですから、私のアドバイスで役に立ちそうなことだけピックアップして自分流に活用していただければと思います。以下6点ほど上げさせていただきます。

1.出世意欲が強くても構わないが、役職が最終目的にはならないこと
2.自分の力量を冷静に自己分析し、等身大で部下に接すること
3.地位・権益を失いたくない思いから、失敗やミスを恐れ保身に走らないこと
4.部署(部下)内で起こった問題は、自分が責任をとる覚悟で働くこと
5.仕事の効率・成果を上げるためには、部下との信頼関係の構築が重要であること
6.上司・部下を問わず、ぶれない姿勢で公正に対応すること

 1について、人の生き方は様々ですので出世欲が強くても、それが本人のやる気、会社(学校)への貢献につながっているなら問題はないでしょう。しかし例えば教員の場合、校長になることが最終目的になってしまうと、実際に校長になった時点で、3の保身に走り、学校や部下のために意欲的に働かなくなってしまうかもしれません。
 2について、私は実際何人も見てきましたが、特に器の小さい人、自分に自信のない人ほど弱みを見せまいとして無理に威厳を保とうとしています。パーフェクトな人間などまずいませんから、もっと人間味をさらけだしたほうが部下も親しみやすく、5につながると思います。
 3について、実際このタイプの上司はかなりいると思います。保身に走るとその場は何とかとりつくろえても、4や6ができていませんから、結局5の部下との信頼関係を築くことができません。在職中本音で語り合える仲間を作れず、退職後さみしい人生を送ることになるかもしれません。
 4について、危機管理能力でもありますが、窮地に陥った時は「失敗してもクビにさえならなければいい!」、さらには「命さえとられなければいい!」と開き直って堂々と対処すれば、意外とうまくいくものです。また仮に失敗したとしても、その態度・行動が6の部下などとの信頼関係の醸成につながるでしょう。
 5について、すでに何度も重複して出ています。いくらITが進んでも豊かな情緒を持った人間というものは、理屈やデータを超えた相手との信頼関係が仕事の成果・成功につながりやすいのです。
 6について、よく見られるのが上にはゴマをすり、下には威張る上司です。最初はうまくいっても能力のある上司に見抜かれ、部下からの信用を無くしたら終わりです。本人の固執する出世も叶わなくなるでしょう。

 以上簡単に説明しましたが、管理職なられる方、あなたはあなた一人しかいません。上司や部下を気にして合わせるのではなく、自分の仕事のやりがい、自分の人生を今一度長いスパンでとらえてみてください。まずはやってみてその後合わなければ軌道修正すればいいだけの話ですから、ぶれない自分流に新しい仕事に取組んでみてはいかがでしょうか。
 

高齢者虐待1万7千件(17年度)で過去最多に!

 昨日は訪問介護職員が、被介護者本人や家族から暴力や暴言などの被害を多く受けている実態を書きましたが、今日はその逆ともいえる内容で、高齢者(被介護者もかなりいるはず)の家族や養護施設職員から受けている虐待が、増加しているという調査結果が各報道機関に掲載されていました。 
 果たしてこのタイミングで意図的に真逆と思える内容記事を掲載したのかどうかはわかりませんが、まずはヤフーニュース(時事通信社)の転載記事を見てください(下線部は和田が引きました)。

  高齢者虐待1万7000件=17年度、過去最多に-厚労省調査      ヤフーニュース(時事通信社) 3/26(火) 16:30配信

 厚生労働省は26日、2017年度に65歳以上の高齢者が家族や親族ら養護者から虐待を受けたと認められた件数は、前年度比4.2%増で過去最多の1万7078件だったとする調査結果を公表した。

 特別養護老人ホームなど介護施設の職員による虐待の認定件数も12.8%増の510件で過去最多を更新。虐待の疑いを含め死亡したのは28人で、全て養護者による事案だった。

 厚労省は調査結果について、高齢者人口の増加に加え、高齢者虐待に対する社会的な関心の高まりから、相談や通報件数が増えたことが要因とみている。

 施設職員による虐待は年々増え続けている。虐待を受けたと特定した高齢者854人のうち、暴行や身体拘束といった身体的虐待が59.8%と最も多く、次いで暴言など心理的虐待が30.6%、介護放棄が16.9%と続いた。


 さて、前回はどんな年齢、職業、役職、学歴の人でも、同じグループ内では必ず一定数の触法行為者・迷惑行為者が生まれる旨のことを書きましたが、今回もその確率論と関係があるのではないでしょうか。
 つまり高齢者は、体力面・経済面・家族内での地位など明らかに弱い立場に置かれた「社会的弱者」であり、この記事の被害状況からもわかるように、全体では一層の支援が必要であることは間違いありません。ところが個々に見れば、前回記事のように女性介護ヘルパーなどに対し、一転「強者」としてセクハラ・暴言を行う人も存在するわけです。
 同様に介護職員についても単独で訪問する女性介護ヘルパーは体力的にも「弱者」の立場ですが、施設内で重度の介護高齢者を世話する男性介護職員などは逆に「強者」の立場となってしまうわけです。

 ですから一元的に「高齢者は被害者、介護職員は加害者」と決めつけて対処しても根本の解決にはなりません。「人間は相対的な関係により、被害者にも加害者にもなりうる」ということを頭に入れて、防止策・改善策を施さなければなりません。
 ではポイントは何かといいますと、病気などの治療や介護において、特に特定少数者(1対1は最たるもの)間で頻度の高い人間関係ができあがっていれば、必ずといってよいほどもめ事・感情のぶつかり合いは起こると考えておく必要があるということです。
 子供が介護疲れで親を殺してしまうのも、人間関係の密度が濃すぎるため「かわいさ余って憎さ100倍!」となってしまうのでしょうか(もちろんどんなケースであっても殺人は許されるものではありません)?
 実は私自身も親族の介護について、市役所の担当者に相談したことがあったのですが、その時言われた言葉を今でもはっきりと覚えています。
「和田さん、身内がすべて抱えて何とかしようと頑張りすぎると、介護者被介護者の両方ともつぶれてしまいますよ。社会福祉制度利用しながら、一定の距離を保って世話することが長続きする秘訣です。」

 と女性職員が言ってくれたその言葉で私は気持ちが楽になり、ある意味「できないことはできない!」と割切って世話をすることができるようになり、現在まで続けることができています。
 しかし、訪問介護ヘルパーさんも長く世話をすれば、家族のように思いはじめた被介護者がわがままを言ったり感情をあらわにする場面が増えていくことが予想され、なんとも申し訳ない気持ちになることも事実です。

 抜本的な解決策などありませんが、介護は基本的に家族であっても介護職員であっても単独で抱えた対応・世話をしないような環境を整えることが最も重要だと思います。そのためには「1対1介護」をなくすための公的財政援助や介護サービス、介護職の地位・待遇向上や職場環境の改善に早急に取り組む必要があります。

 繰り返しますが、いじめ問題と同様に特定の誰かを悪者にしたところで、根本の問題は何も解決しないことを肝に銘ずるべきなのです。

訪問介護職員の半数がハラスメント被害を経験!

 前回は和歌山のサイクリング大会についてレポートしましたが、今日整骨院でマッサージ等受けたところ、太もも前部に張りとわずかな痛みはありましたが、筋肉のダメージはそれほどでもなく、歩行に全く支障もありませんのでほっとしました。
 この感じならトレーニング量を焦らず少しずつ増やしていけば、5月のハードな山岳グランフォント大会にも間に合うのではないかと思っています。

 さて、今回の本題ですが、東京新聞はじめ各紙やネット記事に、タイトルのような訪問介護職員の深刻な被害状況の報告が掲載されていました。
 そこでまず東京新聞の記事をそのまま転載させていただきます(下線は和田が引きました)。


訪問介護の半数が被害 ハラスメント、厚労省が初調査(東京新聞  2019年3月25日 朝刊)

 介護現場で働く人を対象にした厚生労働省の委託調査で、サービス利用者からセクハラや身体・精神的暴力のハラスメント被害を受けた経験がある人は、訪問介護職員の半数に上ることが二十四日、分かった。介護現場のハラスメント実態に関し厚労省が大規模な調査を実施したのは初めて。利用者の家族からの被害も17%の職員が経験しており、被害の深刻さが浮き彫りとなった。
 訪問介護は女性ヘルパーが一人で利用者宅を訪ねることが多く、施設に比べ密室性が高い。人手不足で待遇改善が求められる介護現場にとってハラスメント対策は急務だ。事業者向けマニュアルを近くまとめ、厚労省は現場への周知を図る。
 調査は民間シンクタンクに委託し今年二月に実施。訪問介護のほかデイサービス、施設など全国の二千百五十五事業所と職員一万百十二人が回答した。ハラスメントの類型を(1)不必要な体への接触や性的発言などのセクハラ(2)物を投げつけるといった身体的暴力(3)攻撃的な態度や大声、人格・能力の否定などの精神的暴力-に分けて集計、分析した。
 回答数が二千五百三十二人と最も多かった訪問介護では、50%の職員がこれまでに利用者からハラスメントを受けていた。昨年の被害を類型別(複数回答)に見ると、精神的暴力が81%で最も多く、身体的暴力は42%、セクハラが37%。家族からのハラスメントでも精神的暴力が最多だった。
 ハラスメントが発生する原因については、43%が「利用者・家族がサービスの範囲を理解していない」と答え、最も多かった。「職員の仕事の意義や価値が低くみられている」(39%)との回答もあった。
 この三年間でハラスメントが増えたか減ったかを尋ねると、事業所管理者の回答は「減っている」の方が多い一方、職員側は「増えている」の方が多く、認識の違いが鮮明となった。


 実はご存知の方もいるかもしれませんが、私の兄も週6回訪問介護ヘルパーさんのお世話になっています。ですからヘルパーさんの大変さは痛切に感じており、記事について「やはり」という受け止め方でした。

 最近日本では社会的弱者、少数者の方に対する配慮や支援が盛んに叫ばれています。それ自体総論としては全く正しいことであり、超高齢社会となる日本では、特にソフト・ハード両面の整備・充実が喫緊の課題です。
 しかし、個々に詳しく見ていきますと、記事のように介護を受ける側(本人や家族)に問題があるケースが一定割合発生するのは当然のことなのです。
 その理由の1つは障害そのものが重く、認知症や統合失調症がかなり進行したため、相手を認識できない、感情がコントロールできないなどで暴力や暴言に至るケースでしょうが、これは十分に想定できると思います。
 実はもう1つ私たちがしっかり認識しておかねばならないことは、どんな年齢・職業・地位(役職)・学歴等の人であっても、そのグループの中には必ず一定割合他人や社会に迷惑をかける人(触法行為者、性格の悪い人、人間関係を作れない人など)は存在するという事実です。
 企業経営者、教師、弁護士、警察官、医者といえども統計を見ればわかるように、低い割合ながら必ず犯罪者は存在しています。ですから法に触れない程度で周りを困らせる、迷惑をかける人間ならどこにもいて当たり前であり、高齢者・障碍者もその例外ではありません。まして、寂しさや自分の体が思い通りにならない等のフラストレーションを多く抱えていますから、良からぬ言動に出てしまうリスクは健常者よりあるかもしれません。

 すでに何度も言われていることですが、この報告を待つまでもなく国は早急に介護職員の待遇(労働環境や給与等)の大幅改善をはかる必要があります。
 私としては、介護職を国家又は地方公務員とし、安定した雇用と給与を保証しない限り、今の劣悪な職場環境の大幅な改善は望めないと考えます。
 なぜなら民間の自由競争に任せっぱなしでは、経営を成り立たせるため経営者が人件費(給与や人数)を削るのは当然の流れだからです。特に独居男性宅を訪問する場合には、職員は男性と女性がペアになって訪問しなければ暴力やセクハラは防ぎきれないでしょうが、とてもそれだけの財政的な余裕はありません。
 抜本的な介護制度・待遇の改革をせず、人が足りないからといって勤務条件が劣悪なまま外国人労働者を入れたところで、被害状況はほとんど改善されないでしょう。今制度大改革を行わなければその大きなツケが近い未来にやってくると思えてなりません。

サイクリング大会完走しました!

 帰路の渋滞もあって、少し前にやっと帰宅出来ました。
 今回の和歌山サイクリング大会ではうれしいことが2つありました。1つは昔の友との久しぶりの再会であり、もう1つはサイクリング大会での新たな出会いです。
 大学時代の友人とは実に30年以上ぶりの再会でした。久しぶりに会った彼は非常に若々しく元気そうで一安心するとともに、久しぶりに会えたことで何とも言えないうれしさがこみ上げてきました。2時間の楽しいひと時もあっという間に過ぎてしまいましたが、この再開がきっかけで、友人と次回はスキーに行く約束をして別れました。一緒に滑れるのが楽しみです。
 もう1つの新たな出会いですが、今朝サイクリング大会スタート前、ゼッケン番号順に待機場所に並んでいたところ、声をかけてくれた30代後半くらいの男性がいたのです。ただそのいで立ちに少し違和感があったのですが、自転車は太いタイヤを装着したクロスバイクで、服装もサイクリングジャージではなかったのです。それもそのはず、サイクリング大会初参加でいきなり100キロに参加するというのです。せっかく同じグループになったので第1エイドまで少し不安を覚えながら一緒に走行したのですが、走り出してみて意外にも? スムーズに走行する様子を目の当たりにし、「これは自転車の素質のある人だ!」と思いました。
 その後も一緒に走行して第3エイド出発後長い登りに入ったのですが、60代になりトレーニングも不足しているとはいえ、かつてレースで優勝経験もある私(偉そうですみません)に、重量のあるクロスバイクでしっかりついてくるではありませんか。あらためてその力量を実感し、私は最後まで一緒に走行して彼をサポートしていけると思いました。
 さすがに最後の20~30キロは未経験からくる疲労が一気に出て彼もペースダウンしましたが、それは長距離を踏む練習をしていない経験のなさであり致し方ないことでした。実は私もここ2,3か月全く長距離を走っていないため、かなり太ももが張ってそれほど余裕がなかったのでエラそうなことは言えません。
 一緒にゴールした後、彼に「初参加でこれほど走れるのだから、自転車競技の素質がありますよ。ぜひサイクリングを続けてくださいね。」といって別れました。
 走行中にアドレス・電話の交換もしましたので、また近畿の大会などで再開できるのが楽しみです。

 今回は自分のことだけですみませんが、そのようなわけで素晴らしい1泊2日の旅となりました。

今シーズン最初のサイクリング大会へ

 今日早めにブログを書いているのは、これから今年最初のサイクリング大会に参加するため間もなく出発するためです。
今回は初めて和歌山県(海南市~和歌山市周辺)の大会に参加するので楽しみです。

 そしてもう1つの楽しみは大学時代の友人となんと約30年ぶりに会えることです。大学4年に大阪府の教員採用試験を受けたとき彼の実家に泊めてもらったことを思い出し、場所を調べたところサイクリング大会の会場から割合近いことがわかったので、思い切って彼にはがきで連絡を取りました。そうしたらすぐに電話があり、今日23日夜久しぶりに酒を酌み交わすこととなったのです。全国の大会に参加しているとこんなラッキーなこともあるのですね。本当に楽しみです。
 
 大会は明日24日に行われますが、今回は最初ということとまだ距離もそれほど踏めていないので、ミドルの100キロコースに参加します。大きな登りも1回なのでまず完走できると思うのですが、一つ心配なことがあるのです。2カ月ほど前に少しハイスピードで自転車走行した時、股関節を痛めてしまったのです。最初は腰が張って重かったので腰痛かと思ってなじみの整骨院でみてもらったところ、大きな原因は股関節の故障だったのです。確かに治療していくと腰の負担はあまりなくなり、ペダルの回転運動なら急坂で思い切り踏ん張らない限り自転車走行もできる感じでしたので、思い切って参加することにしました。
 今回は無理をせずできるだけ省エネ走行で完走を目指そうと思います。
 同級生との再会、サイクリング結果の報告は明日夜帰宅してからまた書きたいと思います。

 自戒を込めてですが、特に私と同じ年配の方は自分の加齢が筋肉に与える影響を十分認識したうえで、スポーツ・運動を楽しんでくださいね。
 

イチロー選手、引退!

 昨夜(21日)イチロー選手が引退しました。
 どんなスポーツ選手もいつかはやってくる引退なのですが、さすがにイチロー選手引退ともなると特大ニュースです。
 野球関係者でなくとも国民の誰もが知っている日本が生んだ世界のスーパースターであり、私のような人間が解説するのもおこがましいですが、.私も一応野球経験者ということで、今回はイチロー選手の偉大さ、すごさについてちょっと別の角度からコメントさせていただきます。

 ご存知の方も多いと思いますが、イチロー選手は愛知県の愛工大名電高出身で、確かに高校でも活躍しましたが桑田・清原のPLコンビや横浜高の松坂と比べれば超一流と呼べるほどではありませんでした。オリックスに4位指名で入団しましたが、清原のように1年目から活躍できたわけではありません。そして3年目に仰木監督が「イチロー」と登録名を変えたこともきっかけとなり 、打撃が開眼し、その年首位打者を獲得、その後なんと7年連続で首位打者を獲得したのです。
 野球の打撃部門では王選手や落合選手などが獲得した「3冠王」が話題になりますが、これは本塁打、打率、打点の3部門です。どれも価値あるものですが、打率つまり「首位打者」が一番難しいといわれています。なぜなら他の2部門は数の積み重ねであり絶対に減ることはありませんが、打率はヒットを打てなければ下がってしまうのです。これまでの熾烈な首位打者争いでは、リードする選手が試合を休んだり、相手チームのライバルを打たせないために四球攻めにしたりと、ちょっといやらしい駆け引きが行われることもありました。
 野球というスポーツの特殊性なのですが、どんな強打者でも年間通じて5割を打つことはありませんし、4割も何十年に1度しか達成されていません。つまりバスケットのエース選手のシュート率、バレーのエースアタッカーのスパイクミート率(得点率ではありません)などと比べると、超一流選手であっても半分以上も投球をバットでジャストミート(たまたま正面を突くこともありますが、芯から外れたポテンヒットもありますからトントンでしょう)できないというかなり難しいスポーツなのです。

 ですからイチロー選手に対しファンはいつもヒットを期待しますが、彼のような超一流選手であっても凡打(失敗)する確率の方が高いわけです。彼はその期待を裏切るワンシーンを繰り返しながら、焦りや悔しさを克服し、年間を通してすばらしい成績を残し続けてきたわけですから、その精神力、集中力、向上心はけた外れといえます。

 野球に詳しくない方もこの確率論はぜひわかってほしいと思います。100%を期待されながら35%の成功率しか残せない中で、セルフコントロールをし、毎年の結果に満足せず1%の向上をはかる。それを28年も続けてきたわけです。

 野球が一番すごいスポーツだとは言いません。しかし確率論から言えば失敗の方が多い野球の特殊性は、私たち一般の人生にも参考になるのではないでしょうか?

 「人生山あり谷あり」といいますが、実は仕事もプライベートも失敗が続くことは珍しくなく、成功する時の方が少ないのではないでしょうか。 イチロー選手の活躍と比べること自体失礼ですが、私の座右の銘の1つが「やってみなければ何も得られない!」です。何十回失敗しても挑戦し続ければ必ず成功のチャンスはあるわけであり、「やればできる!」「どうせやっても無駄だ!」というだけで実行に移さなければ可能性は永久に0です。
 イチロー選手の野球のすごさ、築き上げた数字・実績が偉大であることはもちろんですが、彼の自分に厳しくストイックにぶれることなく人生を歩んできた生き方にこそ私たちが学ぶべきものがあると思えます。
プロフィール

わだしん

Author:わだしん
和田慎市です。公立高校退職後、私立高校で講師をしています。教鞭をとるかたわら、教師人生で学んだノウハウを多くの方に活かしてもらおうと、執筆・講演活動を行っています。H29年末に第三作「いじめの正体」(共栄書房)を出版しました。最近はアゴラ‐言論プラットフォーム‐に時々投稿しています。ご意見・情報交換はこちらへお願いします。なお、詳しいプロフィールはこちらから。

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