北朝鮮に拘束された米記者が日本人拉致問題のドキュメンタリー作品制作

 久しぶりに国際政治に関する話題です。2009年、北朝鮮当局に約4か月半拘束された経験のある米国人ジャーナリストのユナ・リー氏が、プロデューサーとして、日本人拉致問題を題材にしたドキュメンタリー(日本名)「終わりのない苦悩」という映像作品を制作しました。
 拉致被害者の曽我ひとみさんを含む日米の関係者16人を取材し、問題の概要から直近の状況まで理解できる内容に仕上げたということです。ユナ・リー氏によりますと、「これだけ時間の経過した問題が、なぜ日本政府と国民にとっても今も重要なのか明らかにしたい」と考え、取材を昨年秋に開始したということです。作品はリー氏自身が北朝鮮に拘束され「自らの意志と関係なく家族と生き別れた」経験が反映されていることなど、評価も高いといいます。
 作品は動画サイト・ユーチューブの「ボイス・オブ・アメリカ」チャンネルなどで公開されているそうです。

 北朝鮮による拉致問題は、2002年当時の小泉首相が北朝鮮を電撃訪問した際、金正日前委員長が正式に拉致を認めたことで、やっと時計の針が動き出したのです。その後、蓮池さん、曽我さんなど一部の方は帰国出来ましたが、そこでまた時計の針は止まってしまい、すでに16年が経過しました。
 今更私が言うまでもなく、拉致被害者のご家族の高齢化が進み、既に親族が何名もなくなられています。横田さんはじめ肉親が再開できる時間はもう数年が限度ではないでしょうか。
 長い月日が経過すると、事件が風化していくのはこの拉致問題だけではありませんが、特に若い方にはぜひともこれがいかに卑劣で国家を侵害する行為であるか今一度理解してほしいと思います。
 横田めぐみさんは13歳(中学生の時)部活後に自宅へ帰る途中、北朝鮮工作員に本人の意思とは無関係に強引にさらわれ、北朝鮮に連れて行かれたのです。つまり国際誘拐なのですが、それを国家が主導していたわけですから、北朝鮮が行った「領土侵犯」、人さらいは、日本国家を蹂躙し、戦闘行為を行ったのと同じことなのです。この行為を許していいはずがありません。
 しかし、1970年代~特に日本海側で若者の失踪事件が何件も起きながら、真相・事実がつかめず、20年以上も拉致があった事実さえも確定できませんでした。この時かなりのマスコミや一部政治家・野党が北朝鮮を擁護し、「拉致はあり得ない」との見解を示したことに私は憤りを覚えますが、当時はまだ北朝鮮信奉者が一定数いましたので、そのような言動は予測できることでもありました。しかし、私が許せないのは、小泉氏訪朝で拉致が明らかになった後も、彼らは正式な謝罪を会見や謝罪文で示していないということです。私の記憶ですので、もし違うというのならば教えてほしいと思います。
 いずれにしましても、対話、経済制裁、他国も含めた圧力など、方法は様々ですが、国家として被害者家族を、そして国民を守る上でも、国家が蹂躙されたことでもある拉致問題は、絶対にあきらめてはならない問題だということです。
 最後に断定的に言うことはできませんが、北朝鮮の資金源、石油等の貴重な物資をたつことが、日本がことを優位に運ぶ条件だと思いますが、日本国内の某本部、某遊戯施設などから、網の目をくぐるように膨大な資金が闇ルートで送金されているのではないいだろうかと、危惧しています。

喫煙率が3年連続で低下し、過去最低の17.9%に

 今日は身近な生活の話題です。産経新聞の30日の記事によりますと、日本たばこ産業が30日発表した平成30年の全国たばこ喫煙者調査で、男女合計の喫煙率は前年比で0.3ポイント減の17.9%となり、3年連続で低下し過去最低を更新したということです。
 男女別では男性が0.4ポイント減の27.8%、女性は0.3ポイント減の8.7%でした。これを基にして喫煙人口は男女合わせて37万人減の1880万人と推計したそうです。

 私は教員ですので学校における喫煙環境の変化はつぶさに見てきました。約40年前、教師になったばかりの頃は職員室の先生方の机にはだいたい灰皿が置かれていて、何の制約もなく半分以上の先生が煙草を吸っていたと思います。職員室の掃除を担当する生徒たちは、教師の灰皿の吸い殻をかたずけるのは日常的な清掃活動だったと思います。
 また、教科研究室で担任の先生がタバコを吸いながら喫煙した生徒を叱って指導するような、今では滑稽な光景も時々目にしていました。
 ただ、当時はたばこ、特に受動喫煙について、周りの吸わない人にいかに深刻な被害を及ぼすかなど、まったくわかっていませんでした。もちろん喫煙は常習性が強く呼吸器系にダメージを与えるというリスクはしっかり認識しなければなりませんが、喫煙に限らず、近年になって害の因果関係が証明された行為について、遠い昔にさかのぼって闇雲に糾弾するのは、罪刑法定主義の原則から見ても無理があります。
 それにしましても私のような中高年の実感として、ここ30年余りの喫煙率の低下は目を見張るものがあります。もう5,6人に1人しかタバコを吸っていないのですね。学校は建物内だけでなく、敷地内禁煙を早くから始めていましたので、教員はレストランや公共施設、繁華街エリアの禁煙にも全体的には抵抗が少ないと思いますが、タバコは常習性(ニコチン中毒)が強く、特にヘビースモーカーににとっていきなり禁煙することは決意だけではできませんから、、職場や地域それぞれで、段階を踏んで禁煙施策を進めてほしいと思います。
 受動喫煙被害対策は最優先されるべきものですが、並行して喫煙者が過度にストレスをためたり、日常生活に支障をきたさない範囲で、医者やカウンセラーが個別的に禁煙指導・研修などを地道に進めていくことも必要ではないかと思います。

台風12号の奇妙な進路

 台風12号がこれまでにない進路をたどり日本列島を横断しています。現在も九州付近に留まっており、明日も九州・南四国などで被害が心配されます。
 さて今回の台風の異常さは、まさしくその進路にあります。例年8月初めくらいまでは太平洋上の小笠原気団(高気圧)の勢力が強く、北上してきた台風は日本列島の南東側に張り出した高気圧にブロックされ、そのまま北上し中国北部から朝鮮半島方面に向かう進路をたどるのが一般的です。そして秋になると小笠原気団が弱まる代わりに、ユーラシア大陸のシベリア気団の勢力が徐々に強まり、北上してきた台風は、北東側からブロックされる形となり、進路を東寄りに変えるため9月~10月上旬の台風が、日本列島を南西から東北に縦断していくことが最も多いのです。
 ところが今回の台風12号は日本列島を東から西へと進む全く逆のあり得ないルートをたどっています。北側を高気圧にブロックされるなど、通常の7月下旬とは全く異なる気圧配置になっていると考えられます。明らかに異常気象の一例です。
 静岡県熱海市のニューアカオホテルでは2階レストランの縦5.4メートルもある大きな窓ガラスが5枚も割れ、宿泊客5人がけがをしたということです。幸い軽傷で済んだようですが。
 どうやら台風による高波がレストランのある2階にまで達したのが原因のようですが、大型ホテルのことですから台風による強風、高波は想定したうえで建設していると思いますし、今回の12号は超大型台風ではありません。ではなぜ被害が生じたのかということですが、私が想像するには、台風が想定外の逆ルートをたどったため、熱海市は通過する台風の進行方向右手に当たり、そこは台風の進行方向と吸い込む風の方向が重なり相乗効果を示し、強い東風が一段とまし、大きな高波が発生した可能性があるのです。
 簡単に「想定外」という言葉で済ますわけにはいきませんが、今後の防災・減災対策として、今までにない様々なケースや条件を想定しなくてはならず、防災関係者や国民の苦悩は続くことでしょう。

オリンピックは必要か 第4回 オリンピック憲章と乖離したオリンピックの将来

 台風がこの静岡県に近づいていますが、私の地元だけでなく全国、特に先に大きな被害を受けた中国四国地方の方々に大きな被害が出ないことを祈っています。
 さて、オリンピックは必要か? の第4回です。オリンピックについてはいずれどこかで再び話題に取り上げるかもしれませんが、一応この4回で区切りとしたいと思います。
 まずタイトルにある「オリンピック憲章」について、長くなりますがポイントとなる個所をいくつか抜粋します。
<オリンピズムの根本原則>
1.オリンピズムは肉体と意志と精神のすべての資質を高め、バランスよく結合させる生き方の哲学である。オリンピズムはスポーツを文化・教育と融合させ生き方の創造を探求するものである。その生き方は努力する喜び、良い模範であることの教育的価値、社会的な責任、さらには普遍的で根本的な倫理規範の尊重を基盤とする。
2.オリンピズムの目的は、人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会を奨励することを目指し、スポーツを人類の調和のとれた発展に役立てることことにある。
……
6.このオリンピック憲章の定める権利及び自由は人種、肌の色、性別、性的指向、言語、宗教、政治的又はその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自やその他の身分などの理由による、いかなる種類の差別も受けることなく、確実に享受されなければならない。

<第1章6 オリンピック競技大会>
1.オリンピック競技大会は、個人種目または団体種目での選手間の競争であり、国家間の競争ではない。

<第1章7 オリンピック競技大会とオリンピック資産に関する権利>
2.オリンピック競技大会はIOCの独占的な資産であり、IOCはオリンピック競技大会に関するすべての権利を所有する。……
4.オリンピック資産に関するすべての権利、また、その使用についてのすべての権利は、収益確保の目的であれ、商業的な目的であれ、広告の目的であれ、独占的にIOCに帰属する。

<第5章50 広告、デモンストレーション、プロパガンダ>
1.IOC理事会が例外として許可する場合を除き、オリンピック区域の一部とみなされるスタジアム、競技会場、その他の競技区域内とその上空は、いかなる形態の広告、またはその他の宣伝も許可されない。スタジアム、競技会場、またはその他の競技グラウンドでは、商業目的の設備、広告表示は許可されない。

 どうですか? 近年のオリンピックで加熱する国家間メダル獲得競争はオリンピック憲章に抵触するのです。また、開催国の経済効果は独自に高められるものではなく、地元が得られる利益はIOCの裁量にかかっているということです。
 このようにオンピック憲章とオリンピックの実態が乖離した大きな要因は、前回でも話しましたがロサンゼルスオリンピックから「商業主義」に転換したこことです。上記にもあるように、IOCが資産・権限について絶対的な権力を握っていますから、表面的にはいくら理想論を標榜しても、内情は営利企業と化しているのです。

 さて、今後オリンピックのあるべき姿とはどういったものでしょうか? 人それぞれの考え方がありますのでどれが正しいと言い切ることはできませんが、和田個人として3つの具体案を提示したいと思います。
1.オリンピックの開催地を発祥地であるギリシャのアテネに固定する。
2..オリンピック中継・録画をネット業界にも開放し、上限額を決めオープンに多くの団体の放映を認める(IOCによる薄利多売)。
3.各競技でオリンピック以外に最高峰の大会(〇〇選手権、ワールドカップ)を作り上げる努力をし、市民の関心を分散させる。

 1については、開催地誘致合戦による、マネー投機、贈収賄を防ぐためです。また開催都市の運営負担(赤字決算)を防ぐ意味もあります。現に2024,2028年オリンピックは、資金難のため辞退する都市が相次ぎ、立候補都市が2つしかなく自動的に決まる状況になっています。
 2については、オリンピック放映権(料)の高騰を防ぐためです。ネットテレビなど世界で何百何千もの放送局が入札すれば落札価格は下がりますが、一定の基準を満たしたところにすべて放映を許可すれば、総額でIOCも大きな損はないはずです。
 3については、国家がメダル獲得に一喜一憂し、税金を過度に補助金・賞金につぎ込まないように、各競技団体が努力して、
自分達競技団体だけの最高のワールド大会をつくれば、最高クラスの選手の参加率が下がり、国民のオリンピックの注目度も良い意味で下がり冷静になるでしょう。既に、ゴルフ、テニス、サッカー、野球、自転車などはオリンピックが最高峰の大会ではありません。特に知名度の高いスポーツ競技ほど積極的に頑張ってほしいと思います。
 最後になりますが、私はスポーツが大好きでありオリンピックが嫌いな人間ではありません。しかしながら、私のようなスポーツ好きの各国民をそそのかし、IOCやマスコミをはじめとする大企業が利益をむさぼり、スポーツ精神からかけ離れてしまったオリンピックは大改革が必要ではないでしょうか。
 

収賄容疑で新たに文科省国際統括官を逮捕!

 26日の産経新聞の記事によりますと、文部科学省の私立大学支援事業をめぐる汚職事件で、受託収賄幇助罪で起訴された会社役員谷口被告から、約140万円の相当の飲食接待を受けたとして、東京地検特捜部は26日、収賄容疑で文科省国際統括官の川端和明容疑者を逮捕しました。
 川端容疑者は宇宙航空研究開発機構(JAXA)理事に出向していた平成27年8月~29年3月に、谷口容疑者が役員を務める医療コンサル会社に便宜を図った見返りに、東京都内の飲食店などで複数回接待を受けたということです。

 例の息子を医大に合格させてもらったという佐野太容疑者の仲介者である谷口容疑者から芋づる式に明らかになった事件ですが、特捜部が動いているということはかなり確信があるのではないでしょうか。前回も述べたようにこの件で私はあまり驚きません。今や一般庶民の社会では死語になったような過剰な接待…。私が県立高校教員だった時、学校訪問に来た県教委の指導主事に昼食すら出してはいけなかったのですから、あまりにも世間の常識とかけ離れています。
 逆に考えますと、これらの古典的贈収賄事件がいまだに続いているということは、文科省が学校・研究機関などの教育界で絶大な権限を握っている証拠でもあるのです。私はこれまでも何度か「文科省不要論・解体論」を述べていますが、その理由をあらためて整理しておきます。
① 文科省のような国の教育機関が一元的(中央集権的)に教育行政を行っている国はほとんどない。
② 文科省の職員のほとんどが教員ではなく学校現場の教育の実態に疎いため、施策が現場感覚とずれていることが多い。
③ ①と関連して、教育予算配分の裁量を一手に握っているため、各自治体の教育委員会は頭が上がらない。
④ ③と同様に大学も補助金をもらうため文科省に気を使い、天下り官僚を受け入れている。
⑤ 大学や学部学科の設置認可権限を乱発し、受験者数が年々減っているのに大学定員は微増している
⑥ やはり①に関連し、法律・規則、学習指導要領などをやたらと作り、指導・通達などで全国の学校を一律にコントロールしている。
⑦ 文科省は下部組織にはエラそうにふるまうが、中央省庁内では地位が低く、必要な教育予算も満足に勝ち取れない。

 このような問題点を考えれば、教育については国は最低限の基準だけ決め、各地方自治体が教育しやすいように、資金・施設・人材等を積極的にサービスする機関(サービスセンター)であればよく、現場の教育は各自治体に任せればよいと思うのです。日本の勤勉さ、誠実さを考えれば、国が監視せずとも各自治体は自分たちの県・市町村の教育を良くしようと上に言われなくても頑張るでしょう。ですから文科省は廃止・解体すべきだと私は思うのです。

オリンピックは必要か? 第3回 経済効果のあいまいさ

 3日ぶりになりましたが、オリンピックは必要か? の第3回です。今回はマスコミ・政府などが、イベントがあるたびに必ず数値化?している経済効果についてです。
 まず、五輪の招致委員会と東京都のオリンピック・パラリンピック準備局が共同発表した経済効果の数字は、2013年9月にオリンピック招致が決まってから2020年の五輪開催までに約3兆円でした。3兆円と聞くと途方もない経済効果があるように見えますが、スポーツライターの小川勝氏は、著書「東京オリンピック ― 問題の核心は何か―」の中でGDPと比較されています。経済効果が7年間ですから年間当たり4300億円ということになり、これは2015年日本のGDP500億円の0.1%にも届かない数字だと指摘しています。同様に東京都についても経済効果はGDP比で0.3%以下であるということです。
 小川氏は過去のオリンピックについても分析しており、ロサンゼルスオリンピックは入場料収入は五輪史上最高額だったのに、国内外の観光客の消費活動はあまり芳しくなく、地元の飲食店や宿泊施設などでは例年より売り上げが下がったところもあったと指摘しています。またロンドンオリンピックは、外国からの観光客数について開催時期の7,8月で比較すると、なんと前年より開催年の方が6.1%減少していたそうです。
 いずれにしましても、オリンピックに限らずイベント開催時の「経済効果」なるものは、あくまでも将来的な予想であり、いかようにもどんぶり勘定で水増しできる大雑把な数字なのです。失礼ながらマイナス予測をしますと、「日本の猛暑を嫌がって観光客の絶対数が減る」「円高が進み外国人の旅行費用が跳ね上がる」「近隣諸国などとの関係が悪化し、渡航者が減る」「日本国民が高いチケット料金を嫌い、東京に足を運ばず自宅のテレビでの観戦者が増える」など、マイナス要因はいくつも考えられます。
 また、マスコミなどはやたらと「どれだけ日本や地元地域に利益が落とされるのか」を強調しますが、観光客が訪れるのは首都圏と京都などの一級観光地に限られるでしょうし、スポンサー企業や小売り・サービス業、観光・運輸業以外の大半の国民には、直接の利益はありません。また、巨大化したオリンピックはテロリストの格好の標的になりやすいですから、ハード・ソフト両面で警備にかける費用は莫大なものになるでしょう
 さらに何十年という長いスパンで考えた場合、今回新たに建設される水泳場アクアティスセンター、バレーボールの有明アリーナ、ボート会場の海の森水上競技場などは、オリンピック終了後に果たして運営は成り立つのでしょうか。巨大な施設だけに毎年の維持費・人件費だけでかなりの金額になるはずですが、赤字ともなれば毎年東京都民や国民の税金を投入せざるを得ません。
 1964年東京オリンピックの発展途上の時代と違い、今の日本は大きなインフラや施設の建設はあまり必要がない状況です。結局オリンピックに踊らされた多くの国民が、五輪終了後その付けを何年にもわたって払わされるしまう危険があるのです。
 確かにスポーツは見ていて楽しいし、日本人が頑張れば私たち国民は感動し勇気をもらうでしょう。しかし、元々オリンピズムとは、今のような国家間競争や経済効果、開催国のアピールとは相容れないものだったのです。
 次回はオリンピック憲章と乖離している現在の姿を見ながら、オリンピックは将来どうあるべきかを私なりに考えてみたいと思います。

世界各地で高温、米国で50度超え

 昨日熊谷で日本最高気温を記録したニュースを伝えたばかりですが、24日産経新聞の記事によりますと、世界気象機関(WMO)が19日ホームページで世界各地が高温に見舞われていると指摘しています。
 米国ではカリフォルニア州のデスバレー国立公園で7月8日に52度が観測され、ロサンゼルス近郊のチノでも同じく7月に48.9度を記録したということです。
 中東ではオマーンの首都マスカット近郊で6月28日は気温が42.6度までしか下がらず、北欧の北極圏にあるフィンランドのケボでも、通常7月は10~20度なのに33.4度を記録したということです。
 一方中国では7月に入って各地で台風などによる大雨が降り、長江や黄河で洪水が発生し、18日までに2053万人が被災し、54人が死亡しました。

 このように今月世界各地で猛暑や豪雨が多発していることからも、日本で発生した西日本豪雨や最近の猛暑も、日本の狭い地域だけの特殊な現象ではなく、現在地球で起こっている異常気象の1つだと推測できるのかもしれません。専門家でもない私が異常気象の原因を特定することなど到底できませんが、地球の生態系のバランスが崩れ、大気の大循環などのメカニズムに不具合が生じているのではないでしょうか? 
 一例として、中緯度1万m上空に吹いている強い西風(ジェット気流)の大蛇行があります。1980年だったと思いますが、日本は冷夏に見舞われ、8月は梅雨のような雨天が続きましたが、かたや同緯度にあるアメリカでは40度以上の熱波が襲い、家畜がたくさん死ぬ事態となりました。ところがヨーロッパでは全く逆の天候で大雨による大洪水となっていたのです。この大きな要因としてジェット気流が南北に大きく蛇行したため、同緯度にありながら南から暖気が入る地域と北から寒気が流入する地域が生じたのです。
 今回が同じ理由かどうかわかりませんが、地球の生態系に何らかの異常が生じていることは間違いなさそうです。その理由が地球外の太陽や宇宙の変化であったり、地球の長期的な気候変動のメカニズムによるものなら到底人類の力で防げるものではなく、ある意味人類存亡の危機となるかもしれませんが、もし、化石燃料の大量消費、森林伐採、人口増加などによる過耕作・過放牧、水の大量消費、地形改変(人工建築物の造成)など、人間活動による影響があるのなら、異常気象の発生を抑える道はまだあるのかもしれません。
 今起こっている異常気象は、ひょっとしたら私たち人類の経済活動に対する何らかの警鐘かもしれないのです。

埼玉県熊谷でついに日本最高気温を記録!

 猛暑が続く中、ついに本日(23日)日本最高気温の記録が更新されました。これまでの記録は平成25年8月、高知県四万十市の41.0度ですが、実はその前は平成19年8月、熊谷の40.9度でしたので、5年ぶりに王座奪還? したことになります。
 実は6年前、私は当時日本最高気温の記録を持つ熊谷で、真夏の7月下旬に行われた自転車耐久レース(別名バーニングレース)に参加しました。確か2時間耐久の大会だったと思いますが、私だけでなく参加選手の方は練習で鍛えていることもあり、大会中に熱中症で倒れたという話は聞きませんでした。レース中私自身も暑くは感じたのですが、もうろうとするよな暑さではなく、当日の気温は35度前後ではなかったかと思います。
 41度というのはまさに想像を絶する暑さです。人間の体温よりはるかに高いわけですし、しかも気温観測地点は設定条件がありますから、路面がアスファルトで無風かつ直射日光を受ける状態なら45度以上に達しているのではないでしょうか。到底人間が活動できる気温ではありませんね。前にも書かせていただきましたが、このまま猛暑が毎年長期間続くなら、部活動をはじめとするスポーツ大会、野外での仕事や研修の実施の可否を現場の裁量に任せるのではなく、国や自治体が条件を明確にして法的に強制し、部分あるいは全面禁止する必要もあるでしょう。
 この猛暑の原因は各国の研究機関が分析しているはずですが、太陽の活動変化など宇宙の自然現象は防ぎようがありません。しかし、例えば地球温暖化の影響があるなら、化石燃料を制限し自然再生エネルギーの増産を図っていけばある程度効果があるでしょうし、私達人類一人一人が日常生活において、電気使用、自動車運転、燃料などの消費を1割でも節約しようと世界中数十億の人々が協力すれば、相当効果は上がるはずです。
 また、エアコン排熱の低温・分散化、敷地や道路沿いの緑化、アスファルト・コンクリート部分の削減、発汗性の高い衣類の開発・着用など、まだまだ個人や市町村レベルで体感温度を下げる工夫はできると思います。そしてやせ我慢ではいけませんが、日頃から無理のない方法で健康増進・体力維持を実践していくことも、熱中症になる確率を下げられると思います。
 このように私達市民も自治体など行政任せにするのではなく、アクティブに猛暑対策をすることが結局自分の身を守ることになるのではないかと思うのです。

オリンピックは必要か? 第2回 選手にまつわる問題

 昨日に続きオリンピック関連第2回です。今日は選手や競技に関する問題です。今回は3点に絞って述べたいと思います。
 1点目はオリンピック開催時間と時期についてです。第1回でも水泳の決勝が午前中に開催される理由について触れましたが、選手が最大のパフォーマンスを発揮できるであろう午後~夕方の時間帯に競技が実施できなければ、世界新記録をだせる可能性もぐっと下がります。
 また開催時期は確か1984年のロサンゼルスオリンピックから、北半球の真夏7月下旬~8月中旬に行われるようになりました。スポーツによっても状況は多少異なりますが、30度以上にもなる酷暑の環境では、やはり選手の好記録は期待できないばかりか、コンディションを崩す選手も出てくるはずです。ロサンゼルスオリンピックのマラソンで金メダル最有力の瀬古利彦選手が過酷な気象条件化で惨敗したことを私は今でもよく覚えています。
 なぜ、こんな酷暑にオリンピックを実施するのかといえば、表向きは「ほかの大きな大会と時期が重ならないように考えると7~8月になる」ということですが、最大のビックイベントのオリンピックをアスリートたちが力を発揮できる季節(例えば10月)に、なぜ優先的に据えないのか不思議ですよね。推測が入りますが、欧米など世界の主流な国では、7~8月がちょうど年度末に当たり、生徒学生が休みで、大人も長期休暇の時期に当たります。もちろん日本も夏休みです。つまり多くの人が大会会場に訪れたり、テレビ観戦することができ、IOCにとってもテレビ局にとっても最も収益が上がる時期だからです。しかし、温暖化の進むこの先を考えると、さすがにアスリートのコンディションを最優先に考えなくてはならないと思うのですが…。
 そして2点目ですが、オリンピックがあまりにも国家対抗戦の意味合いが強くなり、多くの国民がメダル獲得数に一喜一憂してしまうことです。政府もそれに刺激され国民の意識高揚を図りますから、ロシアのように国家ぐるみのドーピング疑惑もあちこちで起こります。特に中央集権の強い国家は選手にかなり無理難題を押し付けノルマを課すでしょうし、選手個人も破格の賞金に目がくらんでドーピングに手を染めてしまうかもしれません。特に陸上ではここ2,30年黒いうわさは絶えません。
 そして3点目ですが、新しい競技種目が次々と拡大され、世界最大のスポーツイベントとして取り上げる種目なのか首をかしげるものも増えつつあります。様々な見方はあるでしょうが、私としては曲芸的瞬間芸のような採点競技は、イベント見世物としては面白いでしょうが、オリンピック種目としてはどうなのかと考えてしまいます。また営利企業と言えるIOCは収益が優先ですから、世界的にはマイナーなローカルスポーツでも、開催国で人気があれば安易に導入します。
 結局アスリートたちがさまざまな商業主義、国家主義に翻弄されているのが今のオリンピックの姿ではないかと思うのです。
 次回は、オリンピックの経済効果について考えてみたいと思います。

オリンピックは必要か? 第1回 利権まみれのIOC

 先日、東京オリンピックの大会日程で、まだ決まっていなかった「水泳競技」について、IOCは決勝を午前中に行うことを決定し、組織委員会もそれを承諾するとのことです。実は、私は以前からオリンピックの開催・運営について疑問を持っていましたので、これを機会に、オリンピックにまつわる様々な問題点を何回かにわたって自分のできる範囲で指摘していきたいと思います。ただ、最初に断っておきますが、私はスポーツ大好き人間であり、トップアスリートアスリートが競う世界大会そのものを否定するつもりはありません。問題はオリンピックが商業化・肥大化するあまり、トップアスリートが最高のパフォーマンスを発揮する戦いの場が、様々な利権に利用されてしまっていることです。
 正直、私は今回の放映時間の問題をある程度予想していました。なぜ決勝が午後でも夜でもなく、選手にとっては最高のパフォーマンスを発揮しにくく、観客も集まりにくい午前中開催になってしまうのでしょうか? 一番大きな理由は新聞にも記載されていましたが、各国(特にアメリカ)のテレビ局が法外なお金を支払い、IOC最大のスポンサーになってしまっていることです。記事によればアメリカのテレビ局は5年間の夏冬オリンピック(10回分)の放映権を先取りするため、なんと1兆数千万円の放映料を支払うというのです。1兆円ですよ!
 既に営利企業化してしまっているIOCは、これだけの大金を前払いしてくれる最大顧客の要望を最優先するわけです。アメリカと日本の時差は14~17時間ですから、決勝が日本時間の11時開始なら、アメリカ時間で午後6~9時開始となり、まさにゴールデンタイムですよね。視聴率が上がればスポンサーのCM料が上がり、テレビ局の収入につながります。しかし、開催国である日本の視聴者は二の次ですから何か納得いかないですよね。日本のテレビの視聴率がある程度落ちても、実際に会場に足を運ぶ観客が利益をカバーしてくれるとでもいうのでしょうか?
 実はIOCの利権についてはこれまでも様々なうわさ・情報が飛び交っています。オリンピック誘致合戦では、票を確保するためIOC委員に多額の賄賂が渡っているとか(長野オリンピックでも黒いうわさがありました)、各国は招致のプレゼンをするのあたり、大金を払ってプレゼン企画会社に依頼するのが慣例になっていますが、その会社にIOCの関係者が関与しているとか(東京オリンピックの招致でも話題になりました)、黒いうわさが絶えません。
 またIOCの商業主義を象徴する出来事として、平昌オリンピック前でしたが、「出場選手の激励会なるものは、オリンピックのスポンサーと一部官公庁以外は行ってはいけない」というお達しがJOC(つまりIOCの意向)からあったため、ある選手は地元の出身高校での激励会が行えなくなりました。つまり、IOC(JOC)は「スポンサーが不利益・悪影響を受けることは一切行ってはならない!」という大口顧客第一主義なのです。そこにはトップアスリートを第一に考えるスポーツ精神などみじんもありませんから、冒頭の水泳競技の決勝が午前中という決定にも私は驚かなかったわけです。

 次回以降は、競技の内容や経済効果などについても話を広げていきたいと思います。ただし連続にできないことも多々ありますのでご容赦ください。
プロフィール

わだしん

Author:わだしん
和田慎市です。公立高校退職後、私立高校で講師をしています。教鞭をとるかたわら、教師人生で学んだノウハウを多くの方に活かしてもらおうと、執筆・講演活動を行っています。H29年末に第三作「いじめの正体」(共栄書房)を出版しました。最近はアゴラ‐言論プラットフォーム‐に時々投稿しています。ご意見・情報交換はこちらへお願いします。なお、詳しいプロフィールはこちらから。

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