新潟小2女児殺害事件の取材をめぐる問題

 以前この女児殺害事件の犯人に関する取材や報道の在り方について、意見等を述べさせていただきましたが、今回は31日産経新聞の記事を読んで、別の角度からマスコミ報道の在り方について、今回は怒りに震えながら? 意見したいと思います。
 記事によりますと、県警が殺人・死体遺棄事件と断定した5月8日以降、新聞やテレビの記者らが犯行現場や付近に住む同じ小学校の児童宅に殺到する事態になったといいます。小針小や市教委には保護者から不審者情報が複数寄せられたほか、「午前零時過ぎに家のチャイムを鳴らして取材を求めた記者がいた」「児童を尾行して家に到着したら、インターホンを鳴らして取材しようとしたマスコミがいた」「了解していないのに取材のためのマイクを向けられた」との苦情が寄せられたということです。 また、マスコミの取材を受けた児童から「大人が怖い!」という訴えもあったそうです。
 これらのことから市教委や小学校長も対策に乗り出し、取材の自粛(取材時間や住民プライバシーへの配慮)を求め、さらに18日には市長までが取材の自粛を要請する事態になりました。そして20日の同小運動会では、なんと児童個人が特定されないように学年・クラス・名字の書かれた名札を体操着から外して開催せざるを得なかったということです。

 今更ですが、特に子供が被害者となる凶悪事件が発生すると、世間の注目度が高いため、異常な過熱報道・取材が繰り返されてきました。残念ですが、すでに数えきれないほどの悪質取材が繰り返されている実態からみて、もうマスコミには自浄作用はないものと私は思っています(一部真摯で配慮のある記者もいるので残念ですが…)。
 そこで、私は報道・取材規約なるものを早急に作成・制度化し、凶悪事件が発生したら、直ちに文科省・地元教育委員会はマスコミと報道協定を結ぶことを義務付けてほしいのです。そして規約やぶりのマスコミには、法的な罰則と民事的な賠償をきちんと負わせていただきたい。申し訳ありませんが、被害者遺族、在校生、教師や保護者など学校関係者への配慮や今後のケア・サポートを最優先することすら何度言ってもできないのなら、厳しいペナルティーを科すしかありません。だってまだ小さな児童の後をつけるなんて、犯人(不審者)のやることとほとんど変わりないじゃありませんか。

異変「絶対に入れない保育所教えて」の記事から考えさせられること

 毎日新聞30日の記事によりますと、待機児童ゼロを目指す大阪市の「保活」現場で異変が起きているといいます。昨秋に、保育所に入れなかった場合には育休期間と育児給付金受給を延長する国の制度が拡大されましたが、育休を延長するには「入れない証明書」が必要なため、あえて確実に落選を狙い、区役所に「絶対に入れない保育所を教えて!」と相談・質問する保護者が増えているということです。
 大阪市保育企画課が今年4月からの入所申し込みで、落選した育休中の保護者453人を調査したところ、うち36%の163人が面談で「絶対に入れない保育所はどこか?」「保留通知はどうすればもらえるか?」と尋ねるなど、はなから入所の意思がないことが分かったといいます。他にも第6希望までかけるのに第1希望しか書かなかったり、内定した保育所を辞退して募集枠の少ない2次募集に応募して落選し、保留通知を受け取った手の込んだケースまであったそうです。

 さて、この記事を読みますと制度を悪用する保護者の身勝手な言動に眉を顰めるのは素直な感情だとは思いますが、私はこの問題はもっとマクロな捉え方をすべきではないかと思います。
 この問題のきっかけになったのが、一昨年流行語大賞に入賞した「保育園落ちた、日本死ね!」でした。特に大都会で保育園に入れないで待機児童がかなりいることを世に知らしめたことは評価されるでしょうが、個人的には「死ね」という言葉が入ったフレーズが賞をもらうということには理解に苦しみます。
 いずれにしましても国会で取り上げられ注目され、保護者の不利益を少しでも解消するため、冒頭の育休期間の拡大につながったわけです。ところが今回のように優遇制度を拡大したら制度を悪用しようとする者が増加し、逆に本当に保育所入所の必要な方たちがそのあおりを受ける事態も出てきたわけで、本末転倒とも言えます。
 しかし私は保育所待機児童問題を、もっと大きな日本の雇用全体の問題としてとらえるべきではないかと思うのです。つまりいの一番にすべきことは、出産する女性の待遇について、産休と給付金だけでなく、職場復帰の条件優遇、その後の給与・役職等の待遇改善、さらには就学前のお子さんをお持ちの保護者対象のフレックスタイム制、短時間勤務制の積極的な導入ではないでしょうか。
 やはり子供の世話は親(保護者)ができるだけ時間をかけられる方が、愛情面・教育面から言ってもベターです。それならわざわざ保育所に預けなくても、特に母親が安心して働けるような職場環境を国や企業が制度化してあげることが、もっとも大切なことではないでしょうか。「仕事は午後2時に切り上げられる」「朝は子供の支度をした後10時出勤でよい」「社内に託児所を完備する」などの施策を積極的に推し進めていけば、保育園数や定員を増やすことも、抜け道となるような特別優遇策も必要なくなると思います。
 それこそ就業者全体の過剰なサービス残業問題と合わせて、小さな子を持つ親への勤務条件をぜひ見直してほしいと思います。

高校時代のエリート陸上選手の10年後は?

 プレジデントオンライン28日の記事によりますと、高校3年時に男子陸上5000mで、全国トップ50の好成績を残した選手の10年後の現在について、追跡調査結果が掲載されていました。
 その結果は驚くべきもので、8割の選手はすでに競技をやめていました。さらにトップ10の超エリートの場合、現役で活躍しているのは、明治大学から旭化成に入社した鎧坂選手ただ一人だったのです。あの箱根山登り(5区)で4年連続区間賞獲得した当時東洋大の柏原選手も引退していました。

 野球などもそうですが、高校時代甲子園で大活躍した選手やドラフト会議で1位指名された選手が必ず活躍できる保証はなく、むしろ陽の目を見ずに消えていく選手の方が多いというのが、トップアスリートの世界の厳しい現実です。弱肉強食、実力の世界だから致し方ない面もありますが、特に陸上長距離競技界が顕著なことで少し心配な点があるのです。以下問題点なるものを箇条書きにしてみます。

1.箱根駅伝など駅伝競技は、安定した視聴率が稼げることもあり、最近特にテレビ放映の頻度が増し、そのため年間大会数が増える傾向にある。大会数が増えれば、ただでさえ足に強い衝撃がかかる舗装路を走る選手の肉体的負担が増し、故障等のリスクが増す。
2.関東大会である箱根駅伝が全日本駅伝より注目度が高いので、力のある選手が関東の大学に集中するようになり、そのため特に関東の大学間での選手獲得競争が過熱し、特待生・授業料免除にとどまらず栄養費やメディカル費なるものまで支給して選手の引き抜き競争が行われているという話を聞く。
3.大学も実業団も組織・チームとして勝つことを最優先にしなければならず、オリンピックの競技にはないが注目度の高い駅伝に力を入れるあまり、マラソン選手の育成になかなか力をかけられい厳しい現実がある。

 私自身もマラソン・駅伝が好きで、思わずテレビ中継を見てしまいますので、批判するような資格はないかもしれませんが、もう少し選手のコンディションや種目(マラソンか駅伝か等)希望、将来への道筋を考えていただき、目先の感動・利益(勝利がもららす知名度や収益)にとらわれることなく、選手を一人の人間として大事に扱ってほしいと願っています。

グランフォント富山 サイクリング参加

昨日はブログを休ませていただきましたが、実は前泊して本日富山市で開催されたグランフォント富山サイクリング大会に参加してきました。
 実は私は富山をかなり気に入っていまして、すでに数回サイクリングなどで訪れています。富山はホタルイカ、寒ブリをはじめおいしい魚が多く、日本酒も「立山」をはじめ、名酒が多いのです。10年ほど前、お店で知り合った地元の方と翌年再び酒を飲み交わした店のホタルイカが本当においしかったこと、今でも忘れません。以来サイクリングと酒と魚を楽しみに、2年に1度の割合で富山を訪れています。
 今回の富山の旅も楽しいものでした。昨夜ネットで知った日本酒のおいしい店に入ったところ、たまたま隣の席に座った地元の若い男性2人と静岡の酒の話をきっかけに仲良くなり、楽しいひと時を過ごすことができました。まさに偶然の出会いに感謝です。
 そして本日サイクリング大会に参加しました。グランフォントということで山岳のアップダウンが組み入れられているのですが、今回私の参加したコースはミドルコースなのでロングコースよりは楽なのですが、それでも走行距離130キロあり、休憩や昼食時間を含めるとゴールまでに6~8時間はかかります。私は最近練習不足でしたので、途中坂道で足がつりはしないか心配でしたが、思ったほどダメージがなく上り坂も結構頑張れました(笑)。
 結果的に結構上位の方でゴールでき、帰路の途中、お土産に清酒「立山」とホタルイカの干物を買ってきました。充実した2日間でますます富山が好きになりました。皆さんも富山の魚と酒を目当てにぜひ訪れてみてはいかがですか?

「中3男女17人が熱中症で病院搬送」の記事を読んで

 朝日新聞デジタル25日の記事によりますと、25日正午ごろ、京都市の市立中学校から119番通報があり、消防局が駆けつけたところ、中学3年の男女17人が熱中症とみられる症状(気分不良や過呼吸)を訴えていたため、そのまま病院へ搬送されたということです。
 生徒たちは校庭で体育祭の練習中で、当時京都市内の気温は午後1時には30,6度に達していたといいます。

 さて、毎年のように夏季になりますと、熱中症のニュースがかなりの頻度で流れてきます。確かに温暖化などの影響や、現代人はクーラー慣れしていることもあり、児童生徒に限らず現代人は熱中症となる頻度は高まっているのかもしれません。従って、水分補給をはじめ未然防止対策が必要なことは言うまでもありませんが、熱中症に関して、特に学校教育では首をかしげたくなることがあるのです。
 1つ目はマスコミの報道姿勢です。119番通報で救急車の要請が複数台あると、マスコミが無線を傍受でき、取材に駆け付けられるという話を聞きました。間接的に聞いた話ですので断定はできませんが、もし事実ならいくら症状が軽くても学校が救急車を2台以上要請した時点でマスコミが大挙して押し寄せ、ニュース報道されてしまうことになるのです。これを裏付ける話ですが、かつて近隣の高校では、生徒の症状は極めて軽かったにもかかわらず、駆けつけた消防局員が大事をとって自ら救急車を複数台呼んだため、マスコミがすぐに駆け付け、実際に全国版で大々的に報道されてしまいました。もう少し症状の重さを踏まえたうえで、報道の可否を判断できないものでしょうか。
 2点目は体育の授業や部活動の練習と公式試合の関係です。現在は児童生徒の健康を配慮して、気温・風・湿度・日射量の数値により、校外での運動を中止や制限する指示が迅速に出されますが、中体連・高体連などの公式試合ともなると、開催期間が限定されるため、おいそれと中止にばかりしていられない状況です。しかし最近の夏の猛暑ぶりを見ると、室外競技や室内でも冷房を使えない競技は、7,8月の晴天日の大半が熱中症基準に引っかかるはずです。つまり現実には、ある程度ダブルスタンダードでごまかしながらやるしかないといえます。
 この最たるものが高校野球です。夏の甲子園はそのすり鉢状の形状も災いして、熱中症発生リスクの高まりで部活動禁止となる気温・湿度など簡単に越えてしまいます。しかし、これまで大会中試合が高温による熱中症防止のため、中止・延期されたことはあったでしょうか? 不思議ですよね。しかも夏の全国高等学校野球大会の主催者はあのA新聞社なのです。
 最後に皮肉を言わせてもらえれば、マスコミは日頃から冒頭のように救急車が複数台要請されただけで大騒ぎして報道するのに、熱中症発生リスクが極めて高まった状態でも、高校野球では球児が熱中症で倒れる危険性について、何一つ検討・対策をせず、感動物語の演出にいそしんでいることが、最大のダブルスタンダードといえるのではないでしょうか?

わざと財布を落とすなどして誘拐した容疑で大学生逮捕!

 24日の産経新聞の記事によりますと、小学3年の女児を誘拐してわいせつな行為をしようとしたとして、警察署は未成年者誘拐と強制わいせつ未遂の容疑で、大学生の少年(19歳)を逮捕しました。容疑を認めているということです。
 少年は10日午後、練馬区内の路上で、女児の前でわざと財布を落とし、財布を拾って追いかけてきた女児に「クレジットカードをとったでしょう、ポケットを確認する!」などと言って自宅へ連れ込み、わいせつな行為をしようとしたが泣きだされたので何もせずに帰したということです。
 なお、練馬署管内では3月以降、他の女児への同様の声掛けに関する相談が複数あったということです。

 私は個人的には極めて悪質・卑劣な行為だと思っています。いたずら目的で体力も判断力も乏しい低年齢の子供を誘拐するだけでも重大犯罪ですが、この少年は、疑いもなく親切心で財布を拾った女児を貶め、罪をかぶせるような言いがかりまでつけたのですから許しがたいことです。何もせずに帰したとはいえ、この少年のしたことは、純真無垢な小学3年生女子の親切心を悪用した行為だということを考えれば、懲役刑に値すると思います。
 実名報道がすべてよいとは言いませんが、19歳は大人も同然であり、自分がした言動への責任が十分に負える年齢ですし、行為の悪質性を考えれば実名報道もありかもしれないのです。このような事件があったからだけでいうのではありませんが、世界標準は成人18歳ですから、様々な心配やリスクがあるのはわかりますが、制度的に若者を一人前扱いにすることで、自立・自己責任を早く自覚させたほうが将来彼ら自身がたくましく人生を生きていくためにもプラスになるはずです。
 この事件を起こした少年が今後同じような失敗を繰り返さないためにも、私は更生できる範囲内での厳しい処罰を望みたいところです。

教員の時間外勤務について(2)

 1昨日に引き続き、教員の時間外勤務について考えてみたいと思います。
 私は拙著「すばらしきかな、教師人生」の中で、「教員の仕事の範囲を明確にしてほしい!」と意見を述べています。ただ単に楽をしたいからではなく、教員の正式な職務がいったいどこまでなのか、その境界があいまいで、年々サービス奉仕的仕事が拡大しているように思えうからです。確かに教師は子供の安全・指導・教育を最優先に考える必要がありますが、生身の人間相手ですから、なかなか「ここまでだ!」と割り切ることができず、どこまで取り組んでも終わりのないような仕事です。
 確かに、授業や教科指導、クラス指導、校内の生活指導については生産的な要素があり、多少残業が増えても生徒のためになる仕事なら、やりがいを感じて頑張れます。しかし、外部苦情電話の受付や対処、校外生徒指導(万引きやケンカ等への対処、引取り)、交通安全指導、アルバイト許可指導(高校)などは、非生産的な要素が強く長時間になれば教師の疲れは一気に増してしまうでしょう。
 ヨーロッパの仕組みがすべてよいとは言いませんが、「児童生徒が校門を一歩出たら、学校・教師の管轄外」となる国・地域が多いのです。ですから放課後の勤務時間外に、外部からの苦情や問題行動を起こした児童生徒の引き取り要請の電話など入るはずもなく、大半は保護者責任の下で対応するのです。
 教員の仕事を明確にするためには、まず、政府・文科省が「教員の仕事ではないもの」を明確にし、繰り返し国民に伝えることで周知徹底をはかることです。例えば、
① 校外で起こった犯罪・トラブルについては当事者(本人・保護者、警察、店関係者、被害者等)が対処し、鑑別所へ送致されるような重大な犯罪についてのみ、警察から学校すへ連絡する。
② 交通安全指導は校門の前だけは教職員が指導するが、その他の通学路についてはPTAと地元自治会が管轄し、年間計画を立て安全指導を行う。
③高校生のアルバイトについては、すべて家庭の責任において届け出制とし、学校は実態把握のみ行う。
④苦情処理専門委員をできれば各学校ごとに常駐させ、勤務時間中、外部からの苦情電話の受付窓口を一本化する。

 こうして教員の特に時間外・外部の仕事を減らすことができれば、その分教科指導、学級指導、校内の生活・道徳指導に集中して時間を費やすことができますから、「学力向上」「進路指導」「悩み事相談・いじめ対処」「人間教育」などで、着実に成果が上がっていくのではないでしょうか? 結果的にはその方が保護者も満足されるはずですので、国・文科省、自治体がイニシアチブをとって、ぜひ「教員の仕事の明確化」に取り組んでいただきたいと思います。

おかげさまでアクセスカウンター数1,000件達成!

 おかげさまで先ほど私のブログへのアクセスカウンター数が1,000件となりました。昨年10月末に、生まれて初めて自身のブログを開設しましたが、皆様のご協力により半年ちょっとで区切りとなる1,000件を達成できました。私自身よくわかっていないのですが、アクセスする端末の種類によっては、このカウンターに記録されないものがあるとか、一人同じ端末からだと何回アクセスしても1回としかカウントされないとか、基準があるらしいので実際のところ、延べではもっと多くの方がアクセスしてくださっているようなのですが、とりあえず数字に表れているものが区切りとしてわかりやすいので、報告させていただきました。
 これまで自分なりになるべく客観的にエビデンスを示したうえで、コメントをしてきたつもりですが、政治問題などになると多少自分の感情や信条が文面に出ていたかもしれません。記事の内容を振り返ってみますと、教育者としてはもっと現場目線の教育問題を取り上げていかなければならなかったと反省しています。ただ教育問題というものは、それこそ人によって考え方がさまざまであり、社会的弱者である子供が話題の中心ですので、感情的な対立が起きやすいテーマであるといえます。
 そのため私からの一方通行で申し訳ありませんが、もうしばらくの間は、和田という人間(性格、教育観、教育実践など)をさらによく知っていただくため、このまま一方通行を続けさせていただきたいと思います。私という人間がわかっていただければ、意見が異なることは当たり前のことですが、思想・信条・人生観が全く合わず「提言、批判、質問を問わず和田という人間と一切話をしたくない!」という方はブログにアクセスしなくなるでしょうから、私と意見交換をしてもよいという方に限られてくると思います。したがって時期が来ましたら、コメント投稿欄などを設けて双方向の情報交換をしたいと考えております。
 申し訳ありませんが現時点では、賛否に関わらず意見・質問・相談等おありでしたら、HP「先生が元気になる部屋」(和田慎市)の中に相談用メールアドレス(Gメール)が載っていますので、そちらから遠慮なく送信していただければありがたいです。その場合できるだけ早く必ず返信させていただきます。
 それではこれからもブログ、講演、執筆活動などを通して情報発信してまいりますので、よろしくお願いいたします。

教員の時間外勤務について(1)

 今日は新聞記事のコメントではなく、今日私の町内の回覧板で回ってきた連絡事項の中に、個人的にはちょっとうれしいことが載っていましたので勝手ながら掲載させていただきます。
 コピーをとっていませんので文言は正確ではないかもしれませんが、地元の市教育委員会から保護者・市民に対して、「教員の過重勤務・時間外勤務軽減のため、平日18時以降は小中学校へ電話をかけるのを控える旨、皆様にご協力いただきたい」というお願いでした。 
 実はこの「時間外勤務軽減」を含め、私は、あいまいになっている教師のやるべき(正式な)仕事を明確にしてほしいと、拙著「すばらしきかな、教師人生」のなかで提言していました。本の「勤務時間外の電話の応対」という項目の中で、「教育委員会管轄内の学校がすべて足並みをそろえる形で、平日午後6時以降、休祝日は丸1日電話応対をせず、留守番電話に切り替えたらよい」と提案しています。まさに私の提案通りのことが実行に移されたわけで、正直びっくりもしています。もちろん教育委員会が、拙著での提案を知ってそのまま採用したわけではないでしょうが、自分の提案が日の目を見たようでうれしく思うのです。
 理由は本にも書きましたが、大事故、大事件、大病等の緊急事態でない限り、ほとんどの事案は翌朝あるいは休み明けに十分対応できるからです。学校だけが特殊な深夜サービスをする機関である必要はなく、民間企業並みに近い程度で対応してよいはずです。今は携帯電話、ライン、メールなど様々な情報手段があり、緊急連絡はすぐできることもあります。
 とにかく文科省、自治体、各教育委員会が積極的にルールを明確化し、地域や学校間で不公平がないように積極的にイニシアチブをとらない限り、教員の時間外勤務軽減は徹底できません。この1つのことをきっかけにして、校外交通指導、部活動、校外の生徒指導、アルバイト許可(高校)についても教員の職務の範囲を早急に検討していただきたいと思います。
 これらについては今後私のブログでも見解・提言をしていくつもりです。

新潟女児殺害容疑者の「同級生」なりすまし投稿相次ぐ

 何日か前にこの新潟女児殺害事件を取り上げましたが、今回はちょっと違った角度から、時事通信社が5月19日に掲載した記事を取り上げます。
 私は地道にメディア・リテラシーを研究していますが、今まで危惧していたことが、今回の事件でまさに記事として表面化していますので、この機会に問題提起したいと思います。
 小林容疑者が逮捕された直後から、インターネット上に「容疑者の同級生」を名乗る投稿が相次いだといいます。ある人物は小中学校の同級生とツイートし、容疑者の人柄などを詳細に伝え、中学校の卒業アルバムの写真とするものを送ってきたましたが、マスコミの現地取材結果と食い違いが生じ、写真も高校のものとわかったため、矛盾を指摘したら返信が途絶えたそうです。
 中には「小林の元同級生と名乗っただけで取材のインタビューたくさん来たけど、そもそも俺新潟に住んでなかった。」というような報道機関をからかうツイートも見られたといいます。

 私はまず第一にマスコミの報道姿勢に問題があると思っています。いつも凶悪事件が明るみになると、容疑者の生い立ち、学歴、家庭環境(親兄弟など)、友人関係、人となり、評判など根掘り葉掘り聞きまくり、1つの物語のように報道する傾向があります。そして他社より少しでも早く情報を入手したいがために、このような怪しいネット情報でも裏をとらずに飛びついてしまうのです。それでも報道公開の前に間違いに気づけばまだましですが。
 一方、悪意のあるネット市民から見れば、マスコミが関係者の情報を欲しがっているのが見え見えだから、そこにつけ込もうとするとも言えます。もちろん嘘の情報を流す行為は、偽証罪にもつながりますし、警察の取り調べなどに影響を与えるようなことになれば、捜査妨害として罪に問われることにもなりますから、絶対にやってはいけないことです。
 それでも、マスコミから写真等の情報提供者に何らかの謝礼が渡されたり(特に犯人逮捕の決定的瞬間の写真や動画はかなりの値段で売れると思われます)、現代はユーチューブなどに投稿すれば途方もない閲覧回数を稼ぐことで収入が得られたりするメリットがありますから、このような怪しい情報提供が後を絶たないのかもしれません。
 とにかくマスコミは、他社より早く報道することばかり考えるのではなく、自分たちの脚で地道な取材を続け、信頼のおけるクオリティーの高い報道をするべきでしょう。たとえ他社より1,2日遅れたとしても市民は正確な情報の方を評価するはずです。そして根本的な問題として、容疑者の人物像をここまで物語化して報道する必要があるのか? ということを自問自答してほしいです。
 そして私たち市民は、自分の利益や注目だけ考えずに、警察が捜査しやすく事件関係者が混乱しないような慎重な言動をとるべきでしょう。例えば、犯人が被害者を襲う決定的瞬間を撮った映像を動画サイトに流しでもしたら、犯人の逮捕には参考になっても被害者が受けたむごい惨状まで全国に拡散することになるわけです。また、たまたま窃盗犯がかばんを奪う場面に出くわしたが、犯人を捕まえようとせず、スクープのために撮影を優先し傍観者に徹したとしたらどうでしょうか。どちらのケースもネット上だけでなく世間から大批判を受けることになるでしょう。
 マスコミも、市民も、投稿サイトも、今一度事件報道の在り方・ルールについて考え直す必要があるのではないでしょうか。
プロフィール

わだしん

Author:わだしん
和田慎市です。公立高校退職後、私立高校で講師をしています。教鞭をとるかたわら、教師人生で学んだノウハウを多くの方に活かしてもらおうと、執筆・講演活動を行っています。H29年末に第三作「いじめの正体」(共栄書房)を出版しました。最近はアゴラ‐言論プラットフォーム‐に時々投稿しています。ご意見・情報交換はこちらへお願いします。なお、詳しいプロフィールはこちらから。

最新記事
月別アーカイブ
カテゴリ
アクセスカウンター
リンク